エージェント事業における基幹システムのモダナイゼーションとクラウドリフト

はじめに

こんにちは。エージェント企画統括部 エージェントプロセス&システムデザイン部 後藤です。エージェント事業の基幹システムやサブシステムの開発、保守、運用等に従事しています。

この記事では、基幹システムであるARCS(アークス)のモダナイゼーションと、クラウドリフトプロジェクトについてご紹介します。

 

基幹システムARCSのモダナイゼーション

ARCSはdodaエージェントサービスを提供するキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーが日々の業務で利用するシステムです。お客様への価値貢献を目指し、既存業務の拡張、効率化、新業務の追加などに合わせて、システムをアップデートし続けています。また、アジリティ高く業務改善を進めるために、システムのモダナイゼーションにも力を入れています。

モダナイゼーションを高いレベルで実現するために、アプリケーションをクラウドネイティブである状態に近づけることが重要と考え、先日、オンプレミス環境下にあるシステムをクラウド環境下に移行させるクラウドリフトを実施しました。

クラウドサービスが提供する仮想化/自動化技術および、マネージドサービスを活用し非機能要件に対して高い品質を担保し、アプリケーション開発においては業務機能開発に、よりフォーカスできる環境を作り出す必要があると考えているためです。

 

モダナイゼーションのステップ/クラウドリフトの進め方

クラウド環境への移行・利活用に向けて、段階的な移行を進めています。それぞれのステップをまとめたものが以下になります。

 

 

このように段階的に移行を進めることで、無理のない移行が可能になります。

まず、クラウドネイティブなアーキテクチャへの移行を見据え、本格的なクラウド環境への移行プロジェクトが始まる前から、少しずつ準備を進めました。

継続的アーキテクチャ改善というテーマでDevOpsの推進、APIベースのシステム設計、アプリケーションアセスメント強化といった継続的な改善がしやすくなるための対応を進めながら、クラウドリフトの際の障害となるであろう、認証方式の変更(Windows認証の廃止)、開発フレームワークとして利用している.NET Frameworkから.NETへの移行なども行いました。

そして、クラウド環境へ無理なく移行できる状態を作ったうえで、クラウドリフトの対応に着手しました。

 

クラウドリフトプロジェクト

2023年7月に本格的なクラウドリフトプロジェクトをスタートし、まずは「現行のシステムがクラウド環境下で安定的に稼働すること」をゴールと定義して推進を開始しました。

プロジェクトの主なスコープは下記のとおりです。

  • アプリケーションのクラウド環境構築(本番環境/検証用環境)
  • CI/CD機能構築
  • 監視機能実装
  • ログ収集機構実装 など

クラウド環境の活用にあたってやりたいことはこれ以外にもありましたが、まずは、必要最低限の状態で安定稼働させることを目的として、ミニマムのスコープを定義しました。

プロジェクトの進め方はウォーターフォール型で、以下のような流れで進めました。

プロジェクトの進行にあたって以下の点が成功要因となりました。

  • クラウドリフトに必要な要件を事前に整理し、対応可能なものは対応し、クラウド環境の構築、移設に集中することができた。
  • オンプレミスからクラウドへの切り替えを段階的に実施し、両環境を並行稼働させる期間を設けることで、問題やパフォーマンスの劣化を検証しながら、低リスクでリリースすることができた。

2024年1月下旬に完全切替を実施し、現在はクラウド環境で安定して稼働しています。

 

今後の展望

クラウドリフトの完了により、今後のクラウド活用に向けた基盤構築が無事完了しました。

一区切りついたとはいえ、まだまだモダナイゼーションの目的には到達できていません。今後は、クラウドリソースやマネージドサービスを活用した開発効率化、運用自動化、仮想化技術を活用したハードウェアリソースの有効活用に取り組んでいく予定です。

 

最後に

システムのモダナイゼーションは、事業拡大の観点で明確な成果が見えづらい側面もあるかもしれませんが避けて通れない重要な取り組みです。日々の改善に取り組み、確実にシステムの改善を実現していますが、まだ解消する必要のある課題も多いため、今後も継続的なシステム改善に取り組み、よりよい状態に進化させていきます。

 

後藤 拓馬 Takuma Goto

エージェント企画統括部 エージェントプロセス&システムデザイン部 カスタマープロセスデザイングループ サブマネジャー

新卒でSIerに入社し、エンジニアとしてシステムの開発・保守を数年経験。徐々に上流工程を担当することが増え、事業会社の複数領域にて開発ディレクション、プロジェクトマネジメントに従事。 その後、より事業に近い位置で仕事をしたいという想いから、2021年12月にパーソルキャリアに入社。現在は主に基幹システムの開発プロジェクトやアーキテクト改善プロジェクトを担当。

※2024年2月現在の情報です。