みなさん初めまして。テクノロジー本部人事エンジニアリンググループの長谷川です。
現在、タイトルにもあるようにパーソルキャリアでは人事がGoogle AppSheetを活用したノーコード開発に取り組んでいます。
-目次-
人事でのノーコード開発
どうして人事が取り組んでいるの?と思われた方も多いかもしれません。パーソルキャリアが人事でのデータ活用に取り組む背景に関しては翔泳社のHRZineにて連載をしている以下の記事で紹介していくため、詳細を知りたい方はぜひこちらをご一読してみてください。
人事データ活用の全体像とBI開発事例 (1/3)|HRzine
簡潔にまとめると、
- 会社全体でのデジタル/データ活用を進めに当たって、まずは研修や育成を管理・担当する人事メンバーにもその重要性を肌で体験してもらい全体に広めていくこと
- 人事業務の効率化をはかり、空いた時間で既存の人事業務の改善や、従業員にさらなる価値を提供できる企画を考える時間を増やすこと
を目的にこのような取り組みを試験的に始めています。
その上でテクノロジー本部のメンバーが育成プログラムを開発し、人事メンバーにデータ分析やノーコード開発などのスキルを身につけていただいているのですが、その一部であるノーコード開発において、人事が自身で作成したものをアウトプットする場として今回アドベントカレンダーを始めました!
自己紹介
では改めて自己紹介します。
私はテクノロジー本部デジタルテクノロジー統括部人事エンジニアリングGでデータストラテジストをしている長谷川智彦です。
データ分析やBI開発などもしながら、人事でのいくつかのデータ活用プロジェクトのプロジェクトマネージャーをやっています。
企画して、データ分析して、漫画読んでを繰り返しているような人間です!
BIのアカウント管理ツールが欲しい
今回人事と一緒に僕もGoogle AppSheetでアプリ作成を行いました。
何を作ろうかなと考えている中で、とある依頼が来たときにこれをアプリで管理できたら楽だよなと思ったのが
BIのアカウント管理です。
パーソルキャリアの人事本部ではBIとしてGoogle社のLookerを取り入れているのですがアカウント管理をExcelで行なっていました。
最初の頃はExcelでも良かったのですが、3つアカウント権限(Developer、Exploroar、Viewer)がある中で権限の付け替えやアカウントの購入を複数人で管理していると以下のような課題が生まれてきていました。
・アカウントが残りどれくらい残っているのかがわからない
・アカウントの権限を変更したが変更対応をしたかがわからなくなる
せっかくGoogle AppSheetでの開発の仕方を覚えたのでこの機会にこういった課題も解決できるアプリを作成してみました!
まずはお絵かきしてみる
まずアプリを作る前に手書きで欲しい要素をお絵かきしてみました。
要件として欲しい要素は以下の3つです。
- 一覧で誰がどのアカウントなのかがわかる
- 残りアカウント数がわかる
- 対応が必要なアカウントがわかりやすい
実際にExcelのアカウント管理表は既にあるのでそのデータを元に作成してみました。
アカウント数の計算の部分に苦戦
今回アプリの作成にあたって、アカウント一覧表や対応が必要なアカウントの画面の表示はGoogle AppSheetが作成してくれる画面でほぼほぼ要件は揃っていたので簡単でした。
しかし、そこからアカウント数の計算のロジックを作成する部分で苦戦しました。
Google AppSheetの基本的な機能の範囲では引き算などの差分計算は作りづらかったことと、アカウントごとに引き算を行いたかったので以下の手順で今回は作成を試みました。
STEP1:購入したアカウント数の情報をもつテーブルを作成する
STEP2:計算できるように購入済みと未購入のフラグを01で作成する
STEP3:購入したアカウント数の数から、購入済み+アカウント付与しているアカウントを権限ごとでカウントして差分をとる
上記のイラストにあるように購入したアカウント数の情報をもつテーブルは別シートで作成したのち、フラグの部分に関しては以下のようにIF関数を使ってフラグを作成しました。
そしてIFで01のフラグを作成したら次に以下のようにSELECT関数で抽出してSUMでそのフラグを足し合わせてます。
ここまで準備できればあとは以下の式のように購入数からアカウント数を引けば残りのアカウント数を出せました(正直ここは何回もググりましたw)
BIアカウント管理アプリの完成!
デザインも整えつつ出来上がったのが以下のBIアカウント管理アプリです。
BIアカウント数管理画面
アカウント付与者一覧画面
未対応管理画面
結構イメージ通りのものができました。
何よりどちらかというと企画・アナリストよりでエンジニアリングの開発経験に疎い僕でも1-2日でこのレベルのアプリを作成できたのでノーコード開発ツールの進化には驚かされます。
これでアカウント数を数え直したり、棚卸しをやり直す手間はだいぶ省けそうです!
まとめ
アドベントカレンダー1日目はBIアカウント管理ツールを開発しました!
次回は木村さんにバトンタッチしようと思います!
引き続き人事によるGoogle AppSheetのアドベントカレンダーは続くので是非読んでください!
長谷川智彦 Tomohiko Hasegawa
デジタルテクノロジー統括部 デジタルビジネス部 ビジネスグループ リードストラテジスト
2020年にパーソルキャリアに新卒で入社。自身でもデータ分析を行いつつ、社内でのデータ活用の企画立案やPMに従事。現在は人事領域でのデータ活用を進めるためにBI開発やデータ分析PJTを進めつつ、社内でのデータ活用リテラシー向上のための勉強会を開いている。
※2024年3月現在の情報です。