法人顧客への価値提供をITで支える――採用ソリューションBITA部 ITコンサルタントの役割とは

法人顧客への価値提供をITで支える――採用ソリューションBITA部 ITコンサルタントの役割とは

2022年4月、求人広告を扱う転職メディア事業は、法人顧客への最適な提案をさらに推し進めるべく、採用ソリューション事業へと名称を変更しました。これまで求人広告をメイン商材としていた法人営業がさらに幅広く顧客に提案ができるようにしていくのは、採用ソリューションBITA部(旧デジタル業務推進部)です。

これまでもさまざまな取材を通じて、その取り組みを記事にしてきましたが、 今回は、そんな採用ソリューションBITA部で活躍するサブマネジャーの大和田にインタビュー。ITコンサルタントの果たすべき役割やあるべき姿、そして描く未来像まで――率直な考えをききました。

 

※撮影時のみマスクを外しています。

 

職種の枠にとらわれず、業務改善・課題解決を幅広く経験

 

――本日はよろしくお願いします。まずは大和田さんのこれまでのキャリアから教えてください。

 

大和田:ファーストキャリアは金融系のSIerです。SEとしてものづくりの経験を3年ほど積んでいく中、次第に“言われた通りにものをつくる”のではなく、「もっとお客様の課題解決に踏み込みたい」と感じるようになり、そこからコンサルティング会社に転職しました。

ただ、転職後もプログラムを書く仕事をしている状況にギャップを感じ、「企業の枠の中でサラリーマンとしてはたらくのではなく、自分でやってみよう」と自営業に転身。webマーケティング事業の立ち上げ〜運営に挑戦した後、少しの間仕事から離れる期間を経て、2017年12月に3社目となるパーソルキャリアにジョインしました。

BITA統括部 採用ソリューションBITA部 ITコンサルティンググループ サブマネジャー 大和田 淳

BITA統括部 採用ソリューションBITA部 ITコンサルティンググループ サブマネジャー 大和田 淳

 

――なぜパーソルキャリアを選んだのですか?

 

大和田:仕事をしない期間を経たとお話しましたが、その当時、はたらき方に悩む中で、「世の中のはたらき方を改善していきたい」という思いが生まれ、人材系の会社に注目するようになりました。そして、これまで培ってきた自分の強みである“IT”を活かせて、かつより上流の課題解決や戦略策定に携われる仕事、という軸で考えた結果、この仕事にたどり着きました。

「IT企画」という表現での求人だったので、お客様からオーダーを受けて仕事をするのではなく、自分で考えてサービスづくりや業務改善ができる環境なのでは、という期待がありましたね。

 

――実際に入ってみて、印象のギャップなどはいかがでしたか。

 

大和田:やはり裁量が大きく自由度も非常に高い環境なので、「上流から入って結果を出したい」「自分の考えで仕事をしたい」という思いについては、実現できたなと感じます。

 

――入社後の変遷についてもお聞かせください。具体的にどのような業務や役割を経験されてきたのですか?

 

大和田:入社当時は求人広告を取り扱う「転職メディア事業」で、事業成長をITの側面から支援するBITA組織に入りました。主に求人広告を制作するクリエイターの方々が扱うシステムを担当しました。基幹システムの保守・運用、制作領域内の業務課題や評価基準の改善、戦略立案などにPMとして携わりました。

何か課題があれば「もっとこうした方が良いのでは」と提案し、プロジェクトを立ち上げて……と業務や企画に踏み込んだ業務経験を役立てようと、社内公募制度「キャリアチャレンジ制度」を活用し、制作企画部に異動しました。

法人顧客への価値提供をITで支える――採用ソリューションBITA部 ITコンサルタントの役割とは

制作企画部では、企画職として業務の評価方法の改善や数値・人員の管理などを担当しつつ、BITAの役割であるシステムの要件定義やプロジェクト管理などにも携わっています。役割を明確に区切らず、自分でやるべきだと思う部分についてはマネジャーにご理解いただいて柔軟に動いていたかなと思います。

 

――そこから、再びBITAに戻られたのですね。

 

大和田:今年の1月からBITAに戻ってきました。これまで2度組織と主務は変わりましたが、求人広告を担う転職メディア事業の制作周りにおいて業務改善やパフォーマンス向上のために取り組んできた、という点では一貫しています。軸となる部分は大きくは変わらないですね。

 

組織が変わっても「IT活用で事業成長に貢献する」という根本の目的やゴールは変わらない

 

――これまで主に求人広告を販売する営業社員向けに、IT/情報システム観点から支援を行ってきた「デジタル業務推進部」が、新たに「採用ソリューションBITA部」へ組織変更になったと伺いました。これによってどのような変化が生まれるのでしょうか。

法人顧客への価値提供をITで支える――採用ソリューションBITA部 ITコンサルタントの役割とは

大和田:担当する業務の領域や内容も、扱うシステムは変わりませんが、組織の戦略や方向性はこれまでとは変わってきます。これまではメディア業を軸としていたところから、今後は広く「採用ソリューション」を提供していく、ということですね。

私たちBITAは単にシステムの面倒をみることではなく、ITの活用によって事業成長に貢献していくことを目的とする組織ですから、戦略や方向性が変わるというのは大きな変化だと言えます。今後は「採用ソリューションの提供」に合わせた業務プロセスやシステムをつくるべく、企画を推進していくことが求められるのだと捉えています。

 

――ITコンサルタントとして「IT活用による事業貢献」を目指すにあたり、課題点やつまずきやすいポイントなどはありますか?

 

大和田:ポイントは二つあります。一つは、業務知識や商品知識をキャッチアップするのに一定時間がかかるということです。特に法人向けの商材は多種多様にありますし、主に採用を担当する人事や中途採用担当者の動きなども知っておく必要がありますね。

 

もう一つは、プロジェクトマネジメントのスキル面ですね。プロジェクトマネジメントと一口に言っても、SIerやITコンサルティング会社などで行うものと、事業会社のIT組織で行うものとでは、スコープの広さが異なります。

関係者は自組織のメンバーやお客様だけでなく、BITAや委託しているベンダーさん、企画職や法人営業など……と幅広くなるため、把握して適切にコミュニケーションをとるのは難易度が高く感じます。

またSIerにおけるプロジェクトのように、WBSを引いて細かく管理するマネジメント方法に慣れない方もいらっしゃいますから、「皆さんをどのように巻き込んでどのような粒度でマネジメントするか」も考える必要があります。

 

――そのような難しさがある中で、大和田さんはITコンサルタントとして何を大切にされているのでしょうか。

 

大和田:人間関係の構築など細かい点ももちろんありますが、プロジェクトを進めるにあたってもっとも大切なのは、プロジェクトの目的やゴールを見失わないこと、そしてそれを周りに共有し示し続けることだと思っています。

 

BITAとして目指すべきゴールとあるべき姿を見失わず、“DX”に挑戦していきたい

法人顧客への価値提供をITで支える――採用ソリューションBITA部 ITコンサルタントの役割とは

――採用ソリューションBITA部は、どのような組織ですか?この組織ならではの文化や価値観などがあれば教えてください。

 

大和田: IT側と企画側がフラットな環境だからこそ、これまでもお互いを配慮しながら、提案をしあう文化があるように感じていました。一方で、企画側から戻ってきた今「企画はBITAにこう動いて欲しい」という気持ちがわかるからこそ、その期待に応えるためにBITA側はまだできることがあるなと、課題を感じてもいます。

「言われたことをやる」にとどまらない組織を目指して頑張っていきたいですね。

 

――さらに踏み込んで事業貢献できる組織になっていくために、大和田さんとしては今後どのように組織に働きかけていきたいとお考えですか?

 

大和田:伝統的な組織文化を再構築したいなと考え、組織としての方針を明示していくこと、動きやすいように仕事の枠組みをつくること、そしてスキルやナレッジのインプットをすることに取り組んでいます。

とはいえ、押し付けになってしまうことは望んでいません。マネジメントやリードの仕方についてはこれからも模索し続けながらやっていければと思っています。

 

――ありがとうございます。それでは最後に、大和田さんが今後チャレンジしたいことをお聞かせください。

 

大和田:個人的なビジョンはあまり考えてはいませんが……いずれジョブチェンジをするとしても、まずはチームを育てなければいけないと思っているので、やはり最初のチャレンジは組織づくりになると思います。

繰り返しになりますが、私たちBITAの大切な目標は事業貢献ですから、「利益を生み出すITコンサルタント集団になる」という目標を目指して、育成に取り組んでいきたいですね。

法人顧客への価値提供をITで支える――採用ソリューションBITA部 ITコンサルタントの役割とは

また古いシステムのリニューアルにも取り組みたいと考えています。ベンダーさんにお願いするのではなく社内のIT組織でやるからには、単なるリニューアルではなく業務プロセスや今の組織の方向性にまで合わせたものにつくり替え、今まで当たり前だったものを壊していく、“DX”ともいえる取り組みに挑戦していければと思います。

 

――ありがとうございました!

 

(取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈/撮影=古宮こうき)

BITA統括部 採用ソリューションBITA部 ITコンサルティンググループ サブマネジャー 大和田 淳

大和田 淳 Atsushi Owada

BITA統括部 採用ソリューションBITA部 ITコンサルティンググループ サブマネジャー

2011年に国内SIerに新卒で入社。金融系SEとしてシステム開発を経験。その後、外資系コンサルティング企業への転職、自営業を経験したのち、2017年12月にパーソルキャリアへ入社。BITAとして事業・IT戦略の企画立案、プロジェクトマネジメント、システムの保守・運用と幅広く業務を行っている。

 

※2022年7月現在の情報です。