パーソルキャリアのリクルーティングコンサルタント(以下、RC)及びリクルーティングアドバイザー(以下、RA)は、法人顧客に最適な提案を行うために、顧客にまつわる様々な情報を収集します。事前準備をしてから提案に向かっていますが、それをテクノロジーの力でサポートしようと始まったのが、今回ご紹介する「レポロボ」のプロジェクトです。
「事業及び社会課題を整理し、テクノロジーでサービスの付加価値を高めるプロ集団」であるデジタルテクノロジー統括部からアサインされたのは、ビジネス担当の佐々木、エンジニアPMの杉田、バックエンドエンジニアの髙橋、フロントエンドエンジニア兼UI/UXデザイナーの今村の4名でした。彼らが、どのような連携を取りながらプロジェクトを進めたのか、そしてどのような苦労を乗り越えながらプロダクトをカタチにしていったのか、本音を語ってもらいました。
※杉田は退職していますが、本人の同意を得て掲載を継続しています。
法人顧客に最適な提案をーー求められる情報収集リテラシー
――まずは、レポロボの概略を教えてください。
佐々木:弊社のRC・RAは、法人顧客に最適な提案を行うために、顧客にまつわる、さまざな情報収集を行います。その手助けをするツールを「レポロボ」といいます。
例えば、商談前に「レポロボ」を立ち上げて社名を入力する。そうするとあっという間に「会社概要」「ニュース(プレスリリース)」「決算情報」に加え、弊社との過去の取引状況などの情報が、わずか3~5分くらいで集まって、レポートができあがります。
この「レポロボ」のポイントは、ネット上に公開されている一般的な企業情報に加え、弊社との取引の有無、およびその内容を社内のデータベースからも引っ張ってくる点にあります。スマホの画面にアウトプットされるため、「顧客にまつわる情報をワンストップで、スキマ時間に見られる」というコンセプトと共に、2020年7月にリリースしました。
――ネット上や基幹システムなどに散らばっている企業情報を一元でさくっと見られると言うことですね。
佐々木:そうなんです。プロジェクト自体は、今から一年くらい前に発足しました。これまでの課題として、インターネットでググって情報取集をしていたので営業担当一人ひとりの検索リテラシーに担保されていたので、得られる情報の粒度はまちまちでした。特にアーリーメンバーになると、上位者に比べて情報取集の工数がかかりすぎるという課題があり、ひいては商談のクオリティにまで影響を及ぼしているという課題がありました。この「レポロボ」を活用して手早く情報取集を行い、その結果、RC・RAが商談のストーリー作りに専念できる、そういう環境づくりを目指しています。
杉田:とはいっても、現時点では、この「レポロボ」もまだ発展途中です。登山で例えるなら1合目、山を登り始めたところです。世の中にあるSaaSのビジネスと同様、利用者の声を聞き、ニーズに合わせて都度、進化している、そんなサービスをイメージしています。
現時点では、現場で必要とされる最低限の機能だけを組み込み、まずは使ってもらうことを大事にしています。スマホ1台で適宜情報を集めることができるという直接的な利便性もさることながら、こんな便利な仕組みがあるのだよ、という入口を示したいという思いもあります。そういった意味でも、UI/UXを通じたユーザー体験も重要。そこは機能もそうですが、どのように体験してもらうかをエンジニア、現場も含めてものすごく意識しています。
これもまたSaaSビジネスも同様ですが、1回使ってもらうと便利で離れられなくなる、そういった状況をまず、いかに作ることができるかがポイントになりますね。
佐々木:レポロボを作ることになったきっかけは、事業側から依頼されて作ったわけではなく、私たちから提案して進めることになった案件です。前任者が起案し、私がバトンタッチを受けることになりました。私たちの部署では、テクノロジーを活用して、業務改革や新規事業を推進していますが、デジタルやテクノロジーによって現場の非効率を解決していこうという流れの中で、生まれたのがこのレポロボの企画ですね。
――テクノロジー部門から見ると、技術を使えば改革できるところ、業務推進できるところはわかりますが、営業側にはそれがわからないという状況の中、彼らとしては、どのような課題感があったと認識していますか。
佐々木:そうですね。事業側には目指している目標に対して、「アーリーメンバーの生産性が低い」「商談品質および受注率が低い」という課題があると思います。彼らも “何とかしたい”という思いがあったように思いますが、応用できるテクノロジーにはどういうものがあるのか?を具体的にイメージできないので、依頼しにくい状態でした。
だから、私たちも「テクノロジーを活用したら、こういうことができますけれど、どうですか?」といった一次提案を意識的に行っています。そこに機械学習やAI、音声認識が活用できるよと、こちらから具体な手法の話を持っていって、そこから検討が始まるということが多いですね。もちろん、事業側も基本的には協力的です。
私の認識では、5、6年前からテクノロジー活用が促進され、今から3年前にウチのような部署が誕生しました。それから、様々な取り組みを進め、徐々に成果が現れてきた結果として、現場に立つ事業側も“一緒にやろう”という空気になってきたように感じています。
髙橋:私は、前職が少人数のベンチャーだったため、ビジネス担当と一緒に営業もしていたので、むしろパーソルキャリアに来てからのほうが、エンジニアとしての仕事に専念している感じです。確かに佐々木さんの言う通り、現在のパーソルキャリアでは、“こういうことができるのか?”というのを、事業側から投げかけづらいのかもしれませんね。
ただ今後、事業側の中でもどんどんデジタルネイティブと言われる若い方が増えていくと、テクノロジーに対する理解度も変わってくるので、何となく“こういうことができるのでは?”という感覚ができてきているのではないかと思っています。
佐々木:そうですね。現状、現場から上がってくるのは、「基幹システムのここに出力機能をつけてほしい」とか、「もう少しレスポンスを早くしてほしい」など、既存のものに対する機能改善のような話が多いですかね。事業側の皆さんも目の前の仕事が忙しく、俯瞰してみて、“テクノロジーのこれとこれを使って効率化しよう”と考えるのが難しい状況にあるのでしょう。
――今回の「レポロボ」のような事例が浸透していくと、また見方が変わってくるという感覚でしょうかね。
杉田:まさに3年、5年、10年後、どういう姿になっているのか?を思い描く、想像力が求められます。
そこに、テクノロジーを介した効率化、業務の変革は避けて通れません。既存の改善は既存のチームにお任せし、僕らはその先にパーソルキャリアは今後どうなっていくかを主眼に置いて考えていく必要があります。そういう観点からすると、既存の仕事の在り方、伝統的な仕事の成り立ちは、そこまで深く入らないことで新しい発想を加えることを、あえて意識しています。僕らの仕事は10個作っても1個受け入れられるかどうかという世界。3年後、10年後かはわかりませんが、それが花を開くための種を植えていくという活動なのだと考えています。
降ってきた“夢”をいかに具現化していくか
――テクノロジー観点で新しいアイデアを投入して成果に繋がる、という事例になりそうですね…!
今村:そうですね。どちらかというとDT部のように既存の改良ではなく、新しいものを次から次へとつくっていけるのは、やはりそれぞれが自分だけの領域ではなくて、越境し合っているから、このスピード感でできていると思います。
今回の「レポロボ」に関しては、チームとしてほぼ最初の取り組みでしたが、ちょっと最初は頓挫したものの、途中からスムーズに進行してよかったなと思っています。
――頓挫しかけていたんですね…!
佐々木:そうですね、実は、このプロジェクト自体は昨年の今頃に立ち上がったのですが、最初の半年で一度頓挫して、体制を一新したという経緯があります。
――まさに「はたらく“リアル”」が伺えそうな予感がするので、少し詳しく教えてください。
佐々木:いわゆる炎上ってやつですね。メンバー間で進め方や意見の食い違いが多く発生していたのと、コンプライアンスや情報セキュリティ上の大きな穴があって、このままでは前に進められないという状態になりました。その後、僕がジョインして仕切り直して、コンプライアンスの問題を2カ月かけて確認して、クリアして再開。その後、新しいメンバーをアサインさせていただいたという流れです。
――意見の食い違いってどうしても起こりやすいですよね。どんな食い違いだったのでしょうか。
佐々木:端的に言いますと、ビジネス側は早く成果を出したいけれど、エンジニア側からすると、このスケジュールでは無理だというような感じで、妥協点を見出す前にこじれた感じですね。途中から僕はサポートで入っていましたが、このまま終わらせるにはもったいない企画なので、私が「PMやります」と上司に言って、今年の1月から再スタートしました。
――そうだったんですね。PMとして入るときには緊張感が高かったのではないですか?
杉田:私もその経緯は知りませんでした。佐々木さんから声をかけてもらってジョインしたのですが、これがパーソルキャリアに転職してきて最初に関わったプロジェクトになりました。入社したばかりで勝手もわからなかったのですが、それぞれが持っている特性を活かしながら進めていきたいという話があったので気合も入りました。
通常では、ウォーターフォール型のチームで仕様を決めて、要件を策定して設計し、テストしてリリースというように段階を踏んでやっていきますが、このプロジェクトはあえてそれをしていません。いわゆるアジャイル型で、事業責任者や営業現場の目指したい姿に対して、私たちが逆算しどういう仕組みにするかを考えつくっていったという点が、このプロジェクトの面白いところです。そういう意味では、途中まで、どういう姿になるか私たちも明確にわからないままに作っていました。
その目指すやりたいことに対してどういう状況になっているのかというのと、その方向性は合っているのかどうかを確認しながら進めて、営業現場やエンジニアの人たちの意見を聞きながら、それぞれがどうしていけばよいのかという考えを尊重しながら作っていきました。それぞれのベストプラクティスでやってきたのが功を奏したのではないかと思っています。
――とはいえ、どこかで調和しないとならない部分が出てくると思います。最終的には誰がどう調整するのでしょうか。
杉田:みんなで持ち寄って、その状況が正しいのだろうかというのを、膝付け合わせて確認しあっていきました。ポイントポイントで、この方向性で、あっているかどうか?というのを事業責任者に持っていってすり合わせをして、あっていないところを相談しながら進めていきました。
佐々木:私がこれまでに経験してきた多くのITプロジェクトとは大きな違いを感じていました。何というか、やりたいことを自由にやっている感じが多いかなという気がしています。上から要件が降りてきて、粛々と作るというものとは違う形ですね。現場から具体的に“こういう機能を入れて”と言われるわけではなく、どちらかというと“このリソースにはこういう機能をつけられます”と、こちら側から提示して、それだったらこうして欲しいというスタイルが多かったですね。
――髙橋さんの役割は?
髙橋:私の場合、要件を固めるところから始めていきます。サービスに対する要求は、割とざっくりとしたかたちで来ることも多く、ビジネスの目線ではやりやすいとは思いますが、正直、エンジニアの目線からいうと、やりにくいところもあります。言ってしまえば、壮大な夢が降ってくるので、それをどうやって形にするかという、もっとも重要かつ面倒なところを担当しています(笑)。
エンジニアがその夢をカタチにするフェーズから介入できるメリットとしては、何を選択したら自分が一番やりやすく、かつ目的も果たせる形の落としどころを自分で決められるという点にあります。可能であれば新しい技術要素を入れてみて、パフォーマンス改善や反応を見ることができるし、これを入れると後々問題になりそうだ、という要素があったら、“今回はオミットしよう”と柔軟に決められます。これは逆を返せば、自分で決めないとならない、なおかつ決めた以上、そこで障害が起きても対応できるように責任をもつことでもあります。そこをエンジニアとして楽しめるかどうかという点がウチの部署だったら、重視される部分かと思います。
――今回、降ってきた夢はどういうもので、そして、どういった落としどころにしたのでしょうか。
髙橋:今回は、情報を集めるということと、アウトプットの形は決まっているけれども、極端な話、プロセスは一切決まっていませんでした。どういう技術を使って加工し、どういう技術を使って変換し、どういう技術を使って画面に返します、というところを自分で全て決めないといけませんでした。
そのソースは全部違っていて、基幹システムのARCSだったらデータベースですし、決算情報だったら、公開されているAPIの仕様に合わせて取得法を検討するといったように、考えることは多種多様にあります。
今村:しかもフロントエンドにも関係のある話、かつ、お互いの領域に関わっている部分になります。まずは、責任分界点を決めようという話をし、その結果、私は表示画面側の情報のとりまとめや、運用効率をよくするためのコンポーネント設計に注力することにしました。デザインは前からあったので、もう少し詰めたものをもらいました。ただデザイナーはいませんでしたし、仕様が確定されているわけではないので、私が作りこみ、ユーザービリティの向上や改修に耐えるような設計にしました。
――髙橋さんと今村さんとお二人で、領域はかぶるところは密に相談しながら進めた感じですね。
今村:そうですね。お互いに、どこまでならやり易いかという話をしていました。
杉田:役割の分界点が何となくモワッとしている時には、線をがっちり決めないほうが良いですよね。お互いやり易いようにと気を使い合いながらやってきたという感じですね。夢が降ってきて、これはどうやるべきか、これは必要なのか、間に合うのか、という話になった時に、そっとささやいてもらうわけです、どういう状況かと(笑)。難しそうだとなった時に、そもそもこれは必要なのか、その形は本当に夢のゴールなのかを話し合います。違う夢になっていたら、それはやめようという話になりますよね。
――今回、オミットした機能でわかりやすいものがあれば教えていただけますか。
杉田:例えば、Googleにキーワードで検索をしにいって、とある条件に当てはまる企業にマッチするワードだけを引っ張ってきて提示するという話がありましたが、まず「とある条件をどう定めるか」を決めなくてはなりません。そもそも、Googleに情報を取りに行って、システムに表示させるために法律的に乗り越えないとならない壁もありましたし、Googleから取ってくるやり方に関しても、色々な実装の方法もあります。欲張ってしまうとサーバーのリソースもたくさん使うので、維持費もかさみますから、そこまでする価値があるかという議論も生まれますし、それを2カ月で達成できるのか?という問題意識もあったので、今回はオミットし、次回に向けた宿題としました。
プロ集団の自覚を持ったメンバーが役割を超えて融合した強み
――それぞれの立場で仕事の肝がありそうですが、これはできないから足切りして、すぐに返した方が良いとか、前に進めるためにそれぞれの立場で注意していたポイントがあれば教えてください。
髙橋:決めどころが重要だと思います。いい意味でサイクルが早いので、一般的な下請けのように「これのここがまずいですよね」という話が返ってくるまでのサイクルが非常に短いです。一般的な開発だと、返事が返ってくるまでは開発が進められませんから、それは結構困ります。しかし私たちは、速ければ、その場で決めてしまうこともできる環境でやっているので、試行錯誤の時間も少なくやりやすいです。逆にいえば、見切り発車しないほうが良いところは、聞いてから動けるということですね。相談をする、返してくれる人がすぐそこにいる、という感覚です。ですから、気になったらとりあえずすぐに確認するように心がけていました。
今村:それぞれがプロフェッショナルとして、各領域を担当しているということもあって、そこからお互いの動きをカバーできるくらいの知見や経験を持っているというところが良かったですね。フロントエンドもUI/UXもやりますけれど、そこからさらに本来ビジネスとしてやりたいものの結果、サーバーに負荷がかからないだとか、スケジュールを間に合わせるためにはなど、どこに優先順位を置くのかを考えることが必要だと思い、実践してきたつもりです。
――周りの状況も配慮するために、自分の担当範囲外も見ながら動いていたんですね。
今村:そうですね。前職では、広告系の制作会社ではたらいていましたので、全体や上流の部分を見ようと思ってもなかなかできなかったという環境でした。そこにストレスを感じたりしていましたが、パーソルキャリアに来て、それが解消できてよかったと思います。そういう環境が整っている、こういうメンバーがいるプロジェクトにジョインしたおかげで、それを実感しました。やっぱり内部で制作部隊を持っている会社だと、POが近いのでやり易いと思いました。
杉田:このプロジェクトで大事にしてきたことは3つありました。1つ目は健康です。何をする上でも体調管理が大事ですし、メンバーの体調を知っておくことが大事ですよね。2つ目は、信頼しきるということ。それぞれ皆さんがプロとしてキャリアを積んでいますので、プロとしてやり切るところを口出しせずにやりきる、信頼しきる、何かあれば僕が謝りに行く、そういうようなところです。あとは、最近の言葉でいうと、サーバント(奉仕型)リーダーシップといいますが、ついてこい、こういう風にやれ、と言うのではなく、皆さんのやる方向性を後押ししていくと、健康状態、精神状態をどういう状況かを見ながら、彼らが仕事をしやすいようにうまくもっていくことが重要だと思います。それは、佐々木とも同じ考えだと思いますが、彼も色々な方面から色々なことを言われて調整で疲れていると思いますが(笑)。
佐々木:スピードも意識しました。最速で納得解を出すということです。今村さんが話していたように、座組が素晴らしいと思って、やはりプロが集まっているのですよ。それぞれの専門分野があって自走できるし、コミュニケーション能力も高い前提がある中ですが、僕の役割としては、スピードを落とさずにプロジェクトを成功させるところは意識をしていましたね。
僕も杉田さんと同じで、自分でじっくり考えこんでスピードを落とすのは悪い手段だと思っていました。どこまで固めて、夢のまま相談するのか、ある程度書いてからがいいのか、さじ加減が微妙な差でありますが、早めに相談、調整して、ある程度早めに納得にもっていくというのは色々なシーンで意識していきました。
――このプロジェクトがうまくいった、一番の要因は何だったのでしょう。
佐々木:DT Policyにもありますが、全員がプロ意識を持って自走していることだと思います。みなさんプロだからこそ、越境して、各々の領域に首を突っ込んでいましたし、これしかやらない、というような人はいなかったですね。
さらにプロジェクトを学びながら走っている、これまでの経験からこう着地してしまえとは思わずに、常に状況に合わせながら最適な答え、勉強しながら進めているはずです。その中でも、自分の市場価値を高める、プロジェクトに貢献するために実験する、そういう楽しみを持ちながら進めていく、これが大きいですかね。
杉田:佐々木さんがポイントだったと思いますよ。佐々木さんが違う方だったら、僕は頓挫していたのではないかと思います。コミュニケーションのとり方が一方向ではなく、ちゃんと全部見てもらっていると感じていました。
――今回のプロジェクトのやりがいや得たものを教えてください。また、今後の目標もお願いできますか。
今村:受託から自社事業という大きな転職をして初のプロジェクトだったのですが、そこできちんとバリューが出すことができたことにやりがいを感じています。せっかく、うまくいったプロジェクトに最初に入れたので、次からは一合目、二合目、三合目とちゃんと使いやすい機能を追加していって、それが営業の底上げにつながっていければいいなと思います。
髙橋:僕もこれが本格的に参加した最初のプロジェクトでした。非常にスパンが短く、入社してすぐにゼロからリリースまで持っていけたというのは、経験としても大きいと思います。とはいえ、今回のものは、まだまだ課題も多いですし、自分で決められるゆえにやり残した部分、伸びシロがいくらでもあると思っています。周囲のメンバーにアドバイスをもらいながら、さらによりよく更新していければと思います。
杉田:このプロジェクトで得たものは、1つのものをまずは作り上げるという実績を得たということですね。この「レポロボ」というサービスは、スマホで使える万能な情報ツールに今後なり得ると考えています。そして、目指すところは社内の営業ツールにとどまらず、もっと多くの方に使ってもらえるような、そういう世界に持っていくことで、夢をもって取り組みたいですね。
佐々木:プロジェクトで得られたもの、やはり事業に貢献できたことですね。現場100人に使ってもらっていて、これから1,000人に展開しますが、すでにユーザーから「このおかげで商談がうまくいった」という声が届いていますし、非常に期待もされています。現場にこの価値を理解してもらえたと手ごたえを感じています。ひいては、その先のクライアントのバリューを高めていける、これも体現できつつあると実感できたのは大きいですね。
――スピード感を持って、ここまでの形にした根底には、「結果を出す」と言うDT Policyがしっかり根付いているように感じました!ステキなお話をありがとうございました!
(取材・文=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/撮影=古宮こうき)
佐々木 慶太 Keita Sasaki
デジタルテクノロジー統括部 データ&テクノロジー ビジネス部 ビジネスグループ リードストラテジスト
新卒でパーソルキャリア(旧インテリジェンス)に入社。コンタクトセンター部門でマネジメントと電話システムの運営・管理を経験後、経営企画部に異動し中期経営計画の策定や予実管理等、管理会計全般を経験。2018年に現職に異動し、主に求人広告事業においてテクノロジーを活用した企画立案と推進、及びRPAを活用したBPRを推進。プライベートでは、Excel Power Queryと囲碁の普及に尽力している。
杉田 大樹 Hiroki Sugita
リサーチ会社でキャリアをスタートし、市場調査および選挙予測の集計・分析及び、情報システム部門の立ち上げを経験。SIerにてERP基盤やネットワーク・セキュリティの設計導入のセオリーを学ぶ。その経験を活かし、公益財団法人での社会インフラの維持管理に関わり、社会貢献を果たした後、家庭用ロボットを扱うスタートアップにて、ゼロからのビジネスシステムのローンチを実現。並行してPR/アライアンス/デジタルマーケティングにも携わる。現在パーソルキャリアにて、プロジェクトマネージメント、新規事業開発に携わる。現在は退職。
髙橋 大地 Daichi Takahashi
デジタルテクノロジー統括部 データ&テクノロジーソリューション部 エンジニアリンググループ リードエンジニア
大学卒業後、大手企業傘下のグループ会社で組み込み系ソフトウェアの開発に従事、システム開発の基礎を経験。その後Web系のベンチャーでWebサービスを構成するフロントエンド・バックエンド・インフラといった技術要素の開発、保守、運用に従事。前職ではそれらの経験をもとに、客先と直接やりとりをしながら、オンプレ・クラウドを問わずサービスの設計・実装に携わる。現在パーソルキャリアにてバックエンド開発を担当。
今村 洋一 Yoichi Imamura
デジタルテクノロジー統括部 データ&テクノロジーソリューション部 エンジニアリンググループ リードエンジニア
2011年からキャリアをスタートし、フロントエンドエンジニアとして様々なWebサイトの設計・実装を経験。インタラクティブエージェンシーではナショナルクライアントをはじめとした多数の案件に従事。関係者が100人を超える大規模サイトの設計や実装、システムやサーバーサイドとの連携など幅広い領域を担う。現在パーソルキャリアにて新規事業開発に携わり、フロントエンド開発、UXデザインなどを担当。
※2020年10月現在の情報です。