1.はじめに
こんにちは。パーソルキャリアで新規サービスの企画、プロジェクトマネジメントを行っている菅澤です。
ChatGPTの登場から、一般の方々はもちろん、システム開発関係者はAIの認識、知識も必要となってきました。そのためAIに関する共通認識、共通言語が必要な現場が次々と生まれてきているな、という感覚が日々強くなってきまして、では基礎を学ぶにはどうしたらよいだろうか? と考えたところ、同じプロジェクトに参加していたプロジェクトマネージャーから「G検定が基礎知識としては良い」との情報をいただいたのがG検定を受講するに至ったきっかけです。
2.G検定の目的
この検定は、AIに関する知識を幅広く持っていることを証明する試験です。AIの基本から応用まで学び、実際の仕事でも使える知識を身につけることを目指します。倫理的な課題やAIの活用例なども試験範囲に含まれます。
一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している「AIジェネラリスト検定」と正式に呼ばれるこの試験は、AIの技術がどんどん進化している今だからこそ、AIの基礎をしっかり理解して仕事に活かせる人材を育てることを目的にしています。
AIの専門家を目指す人はもちろん、AIをビジネスにどう役立てるかを考えている人にとっても大いに役立ちます。特に、AIの導入を進めている会社にとっては、AIを理解した人材が重要なので、G検定がスキルを証明するためのポイントになります。
どんな人に向いている?
- AI機械学習について、網羅的に基礎知識を身につけたい方
- 会社でAIを導入してみたいと思っている人
- データサイエンスやAIの分野にキャリアチェンジしたい人
3. 試験内容と形式
G検定は、AIの基礎から応用まで幅広いテーマが出題されます。問題は選択形式で、約160問ほど。合格には60%以上の正答率が必要とされています。合格すると、認定証がもらえます。
◆試験内容:AIの基礎、機械学習、深層学習、AIの活用例、倫理問題など
◆試験時間:120分 長い!ようで短い!全問網羅できるかどうか、という際どい時間です。
◆試験はオンラインで、自宅からでも受験できるので便利です。受験日は定期的にあり、公式サイトで簡単に申し込みできます。
4. 勉強方法とオススメ教材
G検定に受かるには、計画的に勉強するのがカギです。範囲が広いので、効率よく学ぶ方法を紹介します。
主要な参考書・問題集
『G検定公式テキスト』:試験範囲を網羅していて、復習にも便利な一冊です。
『徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集』:G検定の出題傾向に沿ってまとめられた問題集です。
オンライン講座もありますが、自分で参考書を使って学ぶのも十分可能です。
実際、私もテキストだけで合格を目指しました。
勉強スケジュール例
- 1ヶ月目:AIの基礎知識をしっかり学ぶ(機械学習、深層学習の基本)
- とにかくテキストを最後まで読みましょう。その際に違和感を覚えるのは、同じ用語が別の章でも登場することです。A章とB章では、同じ用語なのに違う意味で登場しますので、どちらの意味も持っている、と覚えておいてください。
- 関数のバリエーションについては、自分でまとめると覚えやすくて効果的です。文章で読むだけだと関係性がわからないので図に起こしてみましょう。
- 2ヶ月目:実際の利用方法、著作権など詳細を学習する
- 特にAIに関する著作権は知っているようで知らない範囲なので、そこを突かれる場合があると考えてください。
- 3ヶ月目:過去問題を解いて、試験の形式に慣れる
私の場合、3ヶ月目に家族の入院などがありまったく勉強ができないという事態に見舞われましたが、1〜2ヶ月で基礎固めをしていたことが功を奏したのか、苦心しながらも合格できました。
出題の傾向
G検定を紹介してくださった方々に出題の傾向を事前に伺っておりましたが、これがまたバリエーションが広く、様々でした。時期によるのか、と思うくらいの傾向がバラバラ。実際にわたしが受験した時も、シラバスにはない問題が多く、また、事前に伺っていた内容とは全く違っていました。
例えば、G検定を教えてくれた方は「関数の問題が多く出題された」傾向だったそうですが、私の場合は「AIの著作権」に関する問題が多く出題され、関数は数問程度でした。
5.関数をまとめて理解する
関数はとにかくバリエーションが多く、どんな特性があるのか丸暗記が難しいため、以下のように特性で分けて覚えると良いかと思います。
6. G検定取得後のキャリアにどう活かせる?
G検定を取ると、AI関連のプロジェクトに参加できたり、ビジネスの場で新たな役割を担えたりするチャンスが広がります。AIの進化に合わせて、AIの知識があると重宝されること間違いなし!
私の場合は、キャリアの前に、現在の業務においてAIを利用しているため、開発者との業務相談で、相手の発言に含まれている専門用語から得られる意味や意図を読み取る上で学習した知識が大変役に立っています。
また、AIを活用した機能を構築するうえで、その方向性や分析のやり方を選定するための相談、などにも今後あって良かった知識になると考えています。
7. 最後に
G検定は、AIについての理解を深め、ビジネスやキャリアの可能性を広げる知識を身につける資格です。受験をしなくとも、知識面では覚えていて損はないと思います。
AIってそもそもなんだろう? と思った方、是非公式テキストだけでも読むと疑問の解決につながるかと思います。
菅澤 学 Manabu Sugasawa
新規サービス開発本部 新規サービス開発統括部 サービスシード部 プロデューサー
自社サービス開発/運用、受託開発など一貫してWebサービスに携わる。映像制作者から始まり、Webディレクター、ゲームプロデューサー、eラーニングマネジメントなどを経験。2023年3月にパーソルキャリアに入社し、データとAIを利用したサービスの企画とプロジェクトマネジメントに務める。
※2024年12月現在の情報です。