この記事はtechtektアドベントカレンダー2024の13日目の記事です。
13日の金曜日なのに関連のない記事で失礼します。
清(せい)と申します。弊社のCRM(Customer Relationship Management)にかかわる開発を担っているエンジニアをやっております。
それまでは主にSIerにいたり、事業会社でエンジニアとしてビッグデータを扱ったり、フリーランスとしてAzureにあるC#のシステムをAWSにJAVAでリプレイスしたりしておりました。
弊社に入ってからCRMという領域に携わりましたが、ユーザーとしては大変身近でイメージできるものの、業務としては新しく学ぶことも多く、勉強することが沢山あり充実しております。
折角ならば自分の業務領域の話をと思っていたのですが、性格上どうしても正攻法でいくとムズムズしてしまうので、「おいしいパスタの作り方」ならぬ「おいしいキムチの作り方」ムーブで進めさせていただきます。来年こそはCRMのことを書きます(フラグ)
外国語勉強って難しい…
突然ですが、私は韓国語を6年くらい勉強しております。正直、はじめの3年くらいは勉強に迷走していたので全く大したものではないのですが、一応TOPIK6級(最上級)は持っています。
私が韓国語を勉強した理由は、「韓国に興味があるし、かつ日本語に1番近い言語なので散々言語学習に挫折している私でも取り組みやすいだろう、そして上級まで行ければ外国語学習のコツを会得できるだろう」というものです。
少しトリッキーですがこの理由のお陰で中上級になるまで続けられていますし、外国語学習ひいては「苦手な事、知らない事、新しい事を覚えるためのスキル」を得られたなと感じています。
私、外国語の勉強が大変苦手なのです!
韓国語の勉強ですと「韓国ドラマを見たらわかるようになった」「推し活してたら話せるようになった」等の意見が大量に散見されます。
しかし、私にはなぜそれでできるようになるのか全く理解できません(あくまで個人の感想で体感5割の人はできます)。
留学したり、友達を作ったりしないと外国語は上達しないのかな、やめようかなと思ったこともありました。
しかし自分が出不精でセンスがない理由で諦めるのは大変悔しかったので、そのモチベーションだけで勉強を進めてきました。
その結果、下記の事項が遂行できればセンスに関係なくスキルの習得は可能だと感じています。
AsIs-Tobeを整理して計画する
やはり一番大事なのは「どうなりたいのか」です。これはすごく先の未来である必要はなく、レベルが上がると見える世界も変わるので、あくまで現時点のもので良いです。大事なのは「極力明確になりたい姿を描く」ことと、「定期的にアップデートする」ことです。
そのうえで自己分析です。「何ができて、何ができないか」。
これは正直、はじめは何もできなかったりするので特に初回は難しいところですが、ここで「何もできない」ことに関して奮起できる人はそれで良し、へこむ人は「アレはできないけどコレはできる」みたいな形で整理できれば良いです。
私は後者なので「それなりに読めるし会話も言葉自体は出てくるけど全然聞けないね」と自分を励ましつつ取り組みました。
あとはギャップを埋めていく優先順位を決めて計画していく訳ですが、あくまで大事なのは「必要性orモチベーション」です。必要性がある場合は自然と優先順位は決まるので良いのですが、モチベーションが難しい。仕事でない場合、ここをうまく定められないと脱落します。私の場合は「得意なところから伸ばす」スタイルを選択しました。これは最短距離ではなかったなとは思っているものの、「脱落しない」ことが一番大事だと考えるとベターな選択だったと思っています。
因みに具体的には、「雑誌をコピーして毎日1ページ翻訳する」を半年毎日やりました。雑誌は「チョウンセンガク」という一般投稿のミニエッセイが集まっているようなものです。韓国語学習者にはオススメです。
理論を自分にしっかり落とし込む
そして計画をしたら実行する訳ですが、ここで大事なのが「いつ、何をどのくらいやるか」と「何のためにこれをやるのか」を考えながらやることです。
私が勉強していく中で一番これを感じたのは、聞き取りの改善のためにシャドーイング(聞き取りながら1、2語遅れて復唱する事)に取り組み始めたときのことです。元々計画時、韓国語に限らずリスニング力の向上の勉強法を調べまくっていて「やはりシャドーイングだよね」という結論は出ており、進めてみたもののはじめ、全くできない上、全然頭に入らないのです。
その為、どうにか解決法はないだろうかと調べた結果、シャドーイングと共にディクテーション(聞き取って書く事)の話が出てきました。私は日本語でも文字をイメージできないと割と聞いたことが頭に入らない人間なので、恐らくこれが原因だろうと思いディクテーション+シャドーイングから始めてみました。これが功を奏しまして1か月ほどディクテーションを続けた結果、ディクテーションなしでも聞き取れるようになったためシャドーイングに切り替えました。
この後シャドーイングは年単位で続けているのですが、これによって得た理解としては、
- 母国語での自分の理解の特徴は他にも適用される(私の場合文字優先の理解)
- 聞いたことない言葉は聞き取れない、即ち聞き慣れれば聞こえる
の2点でした。1番目は自分の特徴、2つ目は脳の仕組みに関わることですが、このように「なぜ効果が良いとされているのか」「何に効くのか」を常に分析して自分の中に落とし込むのが1番大事です。正直ここを落とし込んでいるかで選ぶ題材ややり方が変わってきます。
私はこのことに気が付いたとき、様々な言語で用意されているフレームワークやスクラムのようなものも同じことだと思いました。様々なお作法やルール、イベントを正しく遂行すればそれだけで品質の高いプログラムが完成するわけでも、プロジェクトが成功するわけでもありません。ただ、洗練されていて素晴らしい仕組みです。大事なことは「なぜ効果が良いとされているのか」「何に効くのか」です。それを自分なりに、またはメンバーで理解し、共有しあうことです。
実行したことの効果を確認する
正直学習の効果は一朝一夕では出ません。なので、一定ストイックに継続しつつ定期的に進捗と効果の確認をすることが肝要です。これは次のアクションに繋げるためでもありますが、モチベーションの継続としても大事です。
基本的に以下を整理できれば良いです。
- 課題としていた部分についてどこまでできるようになったか
- 課題としていた部分についてまだできていないところは何か
- 新たに出てきた課題は何か
また、効果についての考察も大事です。全く効果が上がっていない場合は根本的にアプローチを見直す必要があります。あとは継続して行っている場合、前回と比べて効果が減衰していないかも大事です。同じことを繰り返していても効果はなくなっていきます。
また「資格の取得」についてもこのCheckの意味合いで取り組むのが良いと思っています。資格を取ればスキルが習熟できているといえるわけではありませんが、効果を客観的に可視化できる点、目標として置きやすい点において資格の取得の有効性は高いと感じています。
要するにPDCA…次へのアクションを考える!
はい、要するにPDCAです。常に大きいPDCAと小さいPDCAを回して「自分は何が得意なのか」「自分はどうしたらできるようになるのか」を見つめれば、あとはやる気さえあれば何事も習得できると思っています。
「やる気を生む方法」が一番大事ですが(笑)。
何しろモチベーションを如何に継続するかが肝要なので、次のアクションを考えるときに必ずしも今回出てきた課題へ挑戦する必要はないと思っています。課題はきちんと課題としてとらえておきつつ、別の課題へ挑戦する選択も大事です。スキルってバランスでもあるので1つを尖らせるのではなくバランスよくやる方がいい相乗効果を生むことがあるんですよね。
常に勉強!
やはりエンジニアという仕事をしていると常に新しい事にアンテナを張ってキャッチアップしていく必要がありますし、ビジネスパーソンとしても常に自分の苦手な所を改善したり補ったりしていく必要があると感じます。
勉強にしても、仕事にしても、今までの積み重ねや本人の資質によって自然と思い通りのスキルがつく場合は良いのですが、往々にしてスキルが思い通りにつかない場合があります。その時、人は「他を伸ばすことで補う」「なんとかしてスキルを会得する」の選択を問われます。
成長したいけれどもストイックでもないし尖ってもいない。でもフルスタックって憧れるよね、という方は一定数多いと考えています。
常にモチベーションを最大に保てなくても、やれる時にこうやってチャレンジするだけでなりたい自分に一歩近づけるんじゃないかなと思いながら常にキャリアプランニングしている私からのスキル開発のお話でした(無理やり仕事につなげる)。
清 真紀子 Makiko Sei
プロダクト開発統括部 グロース開発部 CRM開発G リードエンジニア
2022年1月 パーソルキャリアへ中途入社。dodaのCRM施策を担う内製MAツールのPMと開発を担当
※2024年12月現在の情報です。