UXリサーチチームの本棚/『グラフをつくる前に読む本〜一瞬で伝わる表現はどのように生まれたのか〜』

ともに成長し合える環境づくりの一環として発足した「UXリサーチチームの本棚」。リサーチグループリーダー自身がこれまで読んできた本をオフィスに置いておき、全国どの拠点にいてもメンバー全員が自由に読めるような仕組みを整えました。

今回は、実際にリサーチチームの本棚を利用したメンバーから、最近読んだ書籍についてご紹介いたします!

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田村美鈴さんのプロフィール

エンジニアリング統括部 UXデザイン部 UXリサーチグループ
2021年10月入社。リサーチについて目下勉強中。好きな動物はアライグマ。

 

「UXリサーチチームの本棚」とは?

UXリサーチグループリーダーの坂部が保有しているUXやデザインに関連する本(約100冊)をオフィス本棚に格納。メンバーが読みたいと思った本や、オススメの本を直接読んだり借りたりするだけでなく、郵送対応もすることで全国どこに居ても気軽に読めるようにしたもの。

 

正しく情報を読み解く力をつけたい

UXリサーチチームでは、日々さまざまなインプットを行っていますが、私が直近意識しているのが統計まわりの知識です。

リサーチャーという立場は、多種多様な情報と触れ合う機会があり、伝える場面では「伝え方」をとても大事にすべきだと考えます。なぜなら、伝え方によっては、相手の理解度・解釈に大きく影響を及ぼすからです。そのため、定性・定量に関わらず、まずは自分が正しく情報を読み解き適切に解釈する力を身につけたいと思って本を選びました。

今回読んだ書籍を一言で表すと「データを伝わりやすく表現するにはどうすればいいか」です。

現在、UXリサーチチームはデザイナーと連携してプロジェクトに関わることもあり、デザイナーにとっても身近で、業務に直結しやすいテーマとして「グラフ表現」が最適だろうと考えたのも、本を選ぶ決め手になりました。

このブックレビューは、部内のメンバーにとっても役立つ内容にしたいと考え、スライド資料にまとめて部の勉強会でも発表しました。その際も、専門的な話に終始するのではなく、業務で生かせるよう、考え方と活用事例を伝えました。

 

グラフは、あくまでも「データ」を見せる手段

著者は「わかりにくいグラフは、グラフとは呼べないといっても過言ではない」と書いています。極端な話、表なら1日かかるような量のデータでも、グラフ化することで5分で読み解くことができてしまいます。しかし、データをただグラフ化しただけでは、本来「言いたいこと」が伝わり切らない可能性があります。

「グラフは、そもそもデータを一瞬で伝えるために誕生した道具であり、言葉を不要にする」と書かれており、自分の言いたい切り口でデータを表現することができると意見を伝わりやすくしてくれるものなのです。そのためには、データから「何を言いたいのか」を明確にし、伝えたいことにフィットしたグラフを選定する必要があります。

ここで、私が特に大事にしたいと感じたのが「データとはなんぞや?」という概念の部分です。

 

そもそも「データ」とは?

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書籍では、情報と数字の定義からデータについて解説されています。

まず、「情報」とは意味を持つもので、意味そのもののことを指します。そして「数字」とは表現をするもので、意味があっての数字というのが「データ」になる、と本では定義しています。情報という概念は数字だけとは限りません。「本を読んだ」も情報ですし、「カレーを食べた」も情報にあたります。

ただ、数字で表現すると、言葉の壁やニュアンスの壁を越えて正確に伝えることができるメリットがあります。

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例えば「うちって子供が多いから」という言葉を聞いた時に、どんなイメージを持つでしょうか?

「多い」という言葉から、3、4人と想像した人もいれば、8、9人と思う人がいるかもしれません。このように、「多い」という言葉を使うと人によって尺度が違います。

一方、数字で伝えた場合はどうでしょうか。「子供が3人」と表現すれば、例えば海外の方であっても確実に伝えることができます。



「伝えたいこと」によって適切な見せ方がある

データの概念と合わせて、「データをどう見せるか」という表現についても具体例を交えて記載されています。グラフが表現できることと、その表現が得意なグラフについて詳しく解説がされています。

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例えば、棒グラフは「データの比較」を得意としています。棒グラフは直感的にデータの大きさがわかるのが特徴であり、かつ必ず複数のデータ項目で表現することから、比べたいデータをわかりやすく表現することができます。

その上、データの並び順によって意味を持たせることができるので、カスタマイズ性の高さが棒グラフの面白いところでもあります。

他にも、推移を表すなら折れ線グラフ、内訳を表すなら円グラフなど、グラフ毎の得意な表現が書かれていました。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。「何を伝えたいか?」を明確にすること、そして、その伝えたいことに対してフィットしているグラフを選択することが重要になるということ。

私自身も今後、定性情報、定量情報などさまざまな情報を得て、それを色んな立場の方に伝えていく場面があると思います。その際には、誰かに伝える以前に、まず自分がしっかり情報を読み解き適切に解釈できるよう、統計まわりの勉強を今後も積極的に行っていきたいと思っています。

今回の書籍は、統計の知識に明るくない方でもわかりやすく、かつ実践につながりやすい内容だと感じたので、興味ある方へぜひおすすめします。

 

(スペシャルサンクス)

今回の発表にあたり、スライドデザインを部内のデザインチームのメンバーよりフィードバックいただきました。大感謝。。!

今後も、リサーチチームのメンバーが気になった本をご紹介していければと思います!

 

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田村美鈴さんのプロフィール

2021年10月入社。リサーチについて目下勉強中。好きな動物はアライグマ。

 

※2022年2月現在の情報です。

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