ベトナムの内製開発拠点視察で見えてきたこと

PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAM COMPANY LIMITEDの紹介

こんにちは。2023年4月に入社した、BITA統括部エージェントプロセス&システムデザイン部の沓川です。現在は主に社内基幹システムであるARCSシステム(以下ARCS)の企画/開発/保守/運用に携わっています。

既に別の記事やニュースでもご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、「PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAM COMPANY LIMITED(パーソルキャリア テックスタジオ ベトナム)」を広く認知していただきたいので改めての紹介です。

パーソルキャリア テックスタジオ ベトナムは、海外から共に内製開発を行う拠点として、2022年9月に営業を開始しました。当初は数名からスタートした同社ですが、かなりのハイペースで規模を拡大しており、現在では総社員数約40名弱を抱える体制となっています。様々な案件を並行して捌けるような体制ができつつあります。

今回は、内製開発に携わっているメンバーとして、エンジニア×2名(宮澤さん、角本さん)、ITコンサルタント×4名(一橋さん、佐々木さん、志田さん、沓川)の合計6名で訪問しました。パーソルキャリア テックスタジオ ベトナムも内製開発の一環ですので、システム部門の皆さんには常日頃から要件定義や設計などで多々フォローをもらっています。それでは、今回の視察の振り返りについて紹介します。

 

ARCS4.0撤廃PJTの概要

ARCSは、dodaに関わる全国の数千名におよぶ社員が利用する人材紹介事業の基幹システムです。同システムは何度かバージョンアップを重ねており、現在は5.0やPlusARCSといった新しいバージョンが広く社内に普及していますが、以前のバージョンである4.0もまだまだ使用されている状況です。

しかしながら、4.0を使い続けることには二重投資の観点など、さまざまな懸念があることから2024年度いっぱいで終了させることを計画しています。スムーズにクローズさせることを目的として2022年に当プロジェクトが立ち上がりました。このPJTは、利用部門や業務の性質により6つのサブPJTで構成していますが、うち4つのサブPJTでは内製開発を推進しています。その多くがわたしたちの部門(以下PSD部)での内製とパーソルキャリア テックスタジオ ベトナム による内製で分担としています。

この中でパーソルキャリア テックスタジオ ベトナム が担う開発もかなりのボリュームとなっており、当PJTのミッションを達成するためには不可欠な存在となっています。

 

ベトナム視察の目的

ベトナムのホーチミン市内にあるオフィスを訪問した目的は、互いの仕事を知ることで今後の連携を円滑にすること、それによって開発の品質を上げることです。

パーソルキャリア テックスタジオ ベトナムのARCSに関わる開発チームでは、基本的に4名が1つのユニットを構成しています。ブリッジSEが1名とリードエンジニアが1名、そしてエンジニアが2名です。

しかしながら、私たちの部門ではブリッジSEとのコミュニケーションがメインとなっており、実際に現場で起きている課題を理解することにも限界があります。また逆に、パーソルキャリア テックスタジオ ベトナムの各エンジニアも主にブリッジSEを通じてミッションをこなしているため、その背景にある意図を考える機会はあまりありません。

このため、今回のベトナム訪問では互いの仕事や内部の役割を理解し、またコミュニケーションを密に取れるような関係性を構築することによって開発の品質を上げていくことを狙いました。このためにいくつかのワークショップを互いに開催し、その過程で前述の目的を果たすことにしました。
 

オフィスで実施したワークショップ

 

ワークショップの概要

視察前に、パーソルキャリア テックスタジオ ベトナム とPSD部でこのワークショップのコンテンツについてすり合わせを行い、予定を立て準備を進めて臨みました。オフィスに到着すると早速相互の自己紹介を行い、その後にワークショップを設けました。コンテンツは以下の通りです。

  1. dodaエージェント事業の戦略   ~今年度の振り返りと今後の戦略~ (パーソルキャリア PSD部 一橋)
  2. 人材紹介サービスの紹介   ~サービスの概要とARCSの主要機能の紹介~ (パーソルキャリア PSD部 佐々木)
  3. スタディセッション   ~設計やリファクタリングにおける注意点~ (パーソルキャリア PSD部 宮澤)
  4. スタディセッション   ~現在のサーバ構成、デプロイ方式、NewRelic等の紹介~ (パーソルキャリア PSD部 角本)
  5. ITプロジェクトの進め方   ~IT投資の考え方からPJTの進め方まで~ (パーソルキャリア PSD部 志田)
  6. プロジェクトへのアサインについて   ~今後のPJTへのアサイン予定業務とステップアップの方向性~ (パーソルキャリア PSD部 沓川)
  7. 各エンジニアからの共有   ~エンジニアの仕事やコミュニケーションの流れ、今後やりたいことを共有~ (パーソルキャリア テックスタジオ ベトナム メンバー)

  8. 各エンジニアからの共有   ~来週から早速やってみること~ (パーソルキャリア テックスタジオ ベトナム メンバー)

短い期間にコンテンツがてんこ盛りだったのもありますが、とにかくパーソルキャリア テックスタジオ ベトナム の各メンバーからの質問や追加要望が多く、時間内にすべてのコンテンツをパーフェクトにこなすことはできないと判断したので臨機応変に組み替えながら進めました。

我々の想定を超えた質問量と熱量をパーソルキャリア テックスタジオ ベトナム の各メンバーから感じ、ともに開発を進めていく上でとても頼もしく思えました。また、知らないことやモヤモヤしていることを臆することなく問い続け、身に着けようとするその姿勢にとても刺激を受けました。ですが・・・とてもじゃないけど時間が足りない!
 

オフィスで実施したワークショップ

 

今回の経験を活かして改善していきたいこと

ワークショップでの情報交換はあっという間に時間が過ぎてしまいました。しかし今回のベトナム訪問でコミュニケーションを取り合えるような関係性を構築できましたので、大切なのはこれからです。早速ですがパーソルキャリア テックスタジオ ベトナム と協議し、今回ホーチミンで行ったようなコミュニケーションの場を定期的に設けることにしました。

これまでのブリッジSE経由のコミュニケーションからさらに一歩踏み出し、他のメンバーも含めて定期的に場を設けることで、より効率的かつ迅速なコミュニケーションを取れるよう、この流れを止めずにしっかりと連携していきたいと思います。

 

おわりに

前述の通り、ワークショップを通じて貴重な経験や関係性の構築ができましたが、それ以外にも一緒にランチを食べたりとても楽しいひと時でした。パーソルキャリア テックスタジオ ベトナム のことも、ベトナムのことも前よりずっと好きになりました。きっとお互いに良い関係が築けると思います。

ランチは日本チームとベトナムメンバーでベトナム料理を堪能


最後になりますが、我々パーソルキャリアメンバーを温かく歓迎してくださったパーソルキャリア テックスタジオ ベトナムの皆さん、今回の企画に際し事前準備などで多々フォローいただいた戦略企画統括の皆さんに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 

沓川 欣哉 Kinya Kutsukawa

BITA統括部 エージェントプロセス&システムデザイン部 マネジャー

 

※2024年4月現在の情報です。