遡ること4年前、2019年5月にdodaアプリのβ版がリリースされて以来、dodaアプリ開発チームではユーザビリティ向上に向けてさまざまな改善や改修を重ねてきました。
ユーザー数は順調に増え、現在では評価やレビューで嬉しいお声をいただくケースも増えています。そんなdodaアプリ開発チームを支えるのは、2022年10月にマネジャーとして着任した久保田です。スマホゲーム業界でのエンジニアリングとマネジメントの経験を持つ彼が、組織づくりで大切にしていることとは――
- 変化の時を迎える“はたらく”に寄り添えるサービスにコミットしたい
- チームとしてレバレッジを効かせながら物事を進める、面白さと素晴らしさが原動力に
- 技術に貪欲な姿勢で、お客様の期待を超えるサービスを作り続けられる組織でありたい
変化の時を迎える“はたらく”に寄り添えるサービスにコミットしたい
――まずは久保田さんのこれまでの経歴から教えてください。
久保田:前職までゲーム会社を3社ほど経験した後、2022年にパーソルキャリアに転職して今に至ります。
ゲーム会社では、スマホアプリとWebコンテンツを中心としたゲームの自社開発や受託開発において、要件定義から実装までを主に担当した他、ARやVRなどの領域におけるR&Dの取り組み、企画やディレクション、顧客折衝、マネジャーとしての管理業務なども幅広く経験しました。
――長くエンタメ業界での経験を積まれる中で、転職を考えた訳とは?
久保田:もともとゲーム業界に入社した背景に、「子供の頃から楽しんできたゲームを、今度は自分がユーザーに提供して楽しませたい」という想いがありました。さまざまな経験を経て、最終的にはスマホアプリの中でもトップクラスのタイトルに携わり、お客様にご満足いただける作品を提供できた実感が持てたところで、その夢を叶えられた、と思えたことが大きかったですね。
この先はゲームにこだわることなく、新たな角度から業界やビジネスを見てみるのも面白そうだなと思い、転職活動を始めました。
――HR業界に興味を持ったのはなぜですか?
久保田:自身のキャリアにおいて転職活動を複数回経験してきた中で、転職サービスに興味を持つようになっていましたし、フリーランスや複業、JOB型雇用などさまざまなはたらき方の変化が見られるこのタイミングで、“はたらく” に寄り添うサービスに自分もコミットできたら面白そうだなという思いもありました。
――その中でも、転職先としてパーソルキャリアを選んだ理由を教えてください。
久保田:HR業界以外に、同じくらい興味のある業界や企業もありましたが、最終的には人や皆さんの働いている雰囲気、組織の風土が決め手になったかなと思います。面接したときの感触で、「この方たちと一緒に働いてみたい」「パーソルキャリアが一番自分に合っているかな」と感じましたね。
――実際に入社してみての印象はいかがでしたか?
久保田:ベースにある「自社のプロダクトをよくしていくために」という部分や、その目的に向けてエンジニアリングをしたり時々調整や企画を行ったりするという自身の役割は、前職までと共通しています。ただその中でも、しっかりとワークライフバランスをとってみんなが働いている部分はいいなと感じました。
また組織体制が流動的なため、常に新鮮な体制で取り組めるわくわく感があり、「そんな組織をマネジメントできたらより自分の成長に繋がり、やりがいもあって楽しそうだな」と思いながら働いています。
チームとしてレバレッジを効かせながら物事を進める、面白さと素晴らしさが原動力に
――入社後はどのような役割を担っていたのですか?
久保田:dodaアプリ開発グループに配属され、入社後半年間はITコンサルタントとして情報のキャッチアップやグループの現状の課題整理に注力しました。
その後2022年の10月からマネジャーに就任し、開発で改善すべき点の予算取りから計画、実行、その評価と分析までをチーム一丸となって、またステークホルダーも巻き込みながら実施しています。
――入社当初、情報をキャッチアップする中で感じた課題などはありましたか?
久保田:メンバーと1on1をする中で、当時はグループ内の心理的安全性に少し課題があるなと感じていました。エンジニアどうし、またエンジニアとディレクターの間で、建設的かつ活発な意見やアイディアのやりとりがあまり生まれていない印象でしたね。
――入社早々に大きな課題に直面していたのですね。どう乗り越えていったのでしょうか。
久保田:想いや心を伝え、相手のことを尊重しながら伝えたいことを伝える意識で、1on1やグループ全体のミーティングの中で対話を重ねることで、コミュニケーションを積み上げてきました。
多様なメンバーが集まる組織だからこそ、その時々で課題が生じることはもちろんありますが、地道な積み重ねの結果、みんなで対話から落としどころを見つけられるようになってきた感触があります。
――組織を少しずつ着実につくっていく、そのモチベーションはどこから来るものなのでしょうか。
久保田:前職ではプレイングマネージャーとしてみんなを引っ張る側面が大きく、管理職の存在意義や果たすべき役割は明確ではありませんでした。そこを体系的に学びつつ、次のステップにも挑戦して、できることの幅を広げてみたいという思いがあります。
いろいろなお声を受け取ってそれをバランスよく取り入れ、全体を見通しながら最適化していけるという意味で、自分の身になるなと思えていることがモチベーションになっているのかもしれませんね。
また、一人で出来ることには限界があることを感じてもいましたから、チームとしてレバレッジを効かせながら物事を進めていくことの、面白みや素晴らしさを実感しています。
技術に貪欲な姿勢で、お客様の期待を超えるサービスを作り続けられる組織でありたい
――dodaアプリ開発グループでは、具体的にどんな取り組みを進めているのですか?
久保田:2023年上期はWebViewをアプリライクな作りに変えること、システム・仕様の両面から速度を改善することなど、アプリの全体的なパフォーマンス向上に取り組んでおり、実際に数値として成果も挙がってきています。
また全体工数の20%はシステム改善に充てており、アーキテクトグループの方々に相談にのっていただきながら改善も着実に進めています。
――dodaアプリ開発グループとしてのKPT(Keep・Probrem・Try)を教えてください。
久保田:チームで同じ方向を向くために価値観の共有やビジョン共有・プロセス提案しあうなどコミュニケーションが活発であること、品質や生産性を向上させていく意思がチーム全員持っておりそれに前向きに取り組んでいることは良い点ですね。
ドキュメントをしっかりと残したり、新しいメンバーをウェルカムな雰囲気で迎えたりと、組織体制が流動的な中で “全員でチーム運営を楽しむ” 様子が感じられており、この点はKeepしていきたいところです。
また単にはたらいているメンバーが満足するだけでなく、アプリのユーザー数やよいご評価が増えるなど、プロダクトの成長に寄与できている点もよいなと感じます。
――Probrem・Tryはいかがですか?
久保田:ユーザーの方々の期待に応え、さらにそれを超えるプロダクトになるためには、まだまだ改善の余地があると思っています。プロダクトのさらなる成長に向け、「この辺りが微妙だな」と思いながらも手をつけられていない部分の解像度を上げ、一つひとつ解消していくことに今後も取り組んでいきたいですね。
――今後の取り組みとして、具体的に構想していることはありますか?
久保田:下期は、よりUXを向上させること、そのために開発の品質や生産性、スピードを高めるプロセスを整備することに取り組んでいきます。具体的には、手で行っている作業の自動化や、テストの仕組みの効率化などに着手する予定です。
また “人” の観点では、組織体制がさまざま変化する中で、「dodaアプリをどうしていきたいか」「エンジニアとしてどう成長したいか」といったコミュニケーションや価値観のすり合わせを積極的に行っていきたいなと思っています。
さらにアプリのみに限らず、「doda」全体をよくしていけるようなエンジニアとしてのエキスパート層を輩出するために、育成も強化していきたいですね。
――ありがとうございます。それでは最後に、久保田さんが今後チャレンジしたいことを教えてください。
久保田:テクノロジーやビジネスが急速に変化する世の中において、スピード感を持って情報をキャッチアップし、それを施策に落とし込んで、お客様の期待を超えるサービスを作り続けられるようなチームを目指していきたいと思っています。よい意味で積極的な姿勢を一人ひとりが持ち、技術に関しては貪欲であり続けたいですね。
またメンバーがキャリアオーナーシップを持って「はたらいて、笑おう。」を実感できるような環境をマネジャーとして提供していきたいですし、みんなでそういった風土や文化を醸成していければと思います。
――ありがとうございました!
(取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈/撮影=古宮こうき)
久保田 達哉 Tatsuya Kubota
プロダクト開発統括部 グロース開発部 dodaアプリ開発グループ マネジャー
ゲーム業界でスマフォアプリやwebコンテンツの開発、クライアントワークやR&Dなどの部門のエンジニアマネジャーとして従事。2022年にパーソルキャリアへ中途入社。dodaアプリ開発に参画し、マネジャーとしてプロダクトを推進。
※2023年9月現在の情報です。