RPA推進グループの半年を振り返る―組織として大事にしたい”つながり”とは?

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techtektでは入社後ギャップの解消を目的として、過去取材した組織やプロジェクトの”その後”もお伝えしていきます。本日は、RPA推進グループでリードコンサルタントをしている金田にインタビュー。前回取材から半年たって、組織やチームの変化について訊きました。 

稼働ロボ40件へ増加、自分に合った働き方へ変化

――2020年4月に前回の取材をしましたが、半年たって体制やプロジェクト数に変化などありましたか?

金田:前回の取材からも継続的に社内のRPAニーズは高まっており、1名増員に加えて、グループ会社である、パーソルプロセス&テクノロジー社から2名・計1人月弱の技術支援もしていただいて、派遣スタッフ&兼務者も含め、現在は11名(9人月)程度の体制で運営をしています。 

おかげさまで稼働しているロボ数も約40件程度となり、プロジェクト開始からの3年間で累計削減効果(推定算出)は時間換算で5万時間、金額換算で1億円、を超えてきました。引き続き、【Class2】と呼ばれる領域では、【RPA】×【AI-OCR、AI、…etc】の領域の検討・実装化に向け、取り組んでいます。

 

――RPAによって適切に削減効果が出ているんですね。最近携わった事例があれば、具体的に教えてください。

金田:そうですね。技術的な事例と、環境変化による事例の2つをお話できればと思います。

まず一つは「RPAのロボ作成における技術的な課題」でした。社内勉強会がきっかけに2017年秋からプロジェクト化し、徐々に拡大、成果を出してきたわけですが以下のような課題があり、「さまざまな個所で進捗が止まってしまう」「思うようなスピード感で作成できない」といった問題に直面していました。

  • RPAそのものは世の中的にも比較的新しい取り組み。手探り度合いが高い
  • 社内業務に適用させるので、他事例を調べても当社に最適な解が出てくるわけではない
  • 案件数増加に加え、取り組んでいるRPAの複雑性や難易度が上がってきた

そこで連携を開始したのが、冒頭に技術支援を受けているとご紹介したパーソルプロセス&テクノロジー社です。主に利用しているRPAツールはUiPathなのですが、同社は、UiPathダイヤモンドパートナーでかつ、2019年度の「Partner of the Year」でもあるので、その技術支援・アドバイスをもらったりしながら、1つ1つ課題クリアしていっています。 

とはいえ、進化に伴う課題は尽きず、規模拡張に伴い、サーバ負荷も高まったりしていて、インフラ面の整備(メンテナンスや拡張計画など)に手間取ったりしています。RPAやBPRに興味があることはもちろん、インフラ周りにも強いような方が中途でご入社いただけたりすると非常にありがたいですね。

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環境の変化による事例は、他の企業様と同じく、コロナ禍における対応でした。この未曾有な状況だったので、苦戦しましたね。一時期バタバタしましたが、社内の協力もあり、速やかにリモートワークに移行することができました。

生産性を下げることなく、非常事態宣言下においても、業務を遂行することができましたましたし、現在はテクノロジー本部として、リモート/非リモートを選択できる制度に移行されたので、社員ごとに自身で選んで働き方を決めています。

実は個人的にもその時期は大変でして…、ちょうどコロナ真っただ中の4月に第2子が誕生したのですが、「長男は新1年生にも関わらず、小学校に登校できず、家にいる・・・」、「妊婦の妻は病院にいる・・・」、という中で大変ではありましたが、時間の融通を効かせつつ、リモートワークを上手に活用でき、公私両立できました。

その後は、上長の理解もあり、周囲仲間の実務面での協力もあって、GWと合わせ3週間程度、育児のために休暇をいただけました。本当に組織のチームワークあってのものだと思います。

大切なのは”ミッション/バリューと業務のつながり”

――この半年で体制や環境に変化があったことが分かってきました…!金田さんから見たときのRPA推進グループのKPT(Keep、Problem、Try)を教えてください。

金田:RPA推進グループとして継続的に大事にしたいことは、会社のミッション・バリューと自分たちの業務とのつながり、です。パーソルキャリアでは、定期的に会社のミッション・バリューと所属グループでの実業務をリンクさせるために、「Valueサーベイ」でアンケートを取得し、「Value対話セッション」でディスカッションを行う機会があります。

嬉しいことに、RPA推進グループは総じて全社平均よりも数値は高く、Valueの一つである【外向き】や【自分ゴト化】の中で、以下の項目は継続的に全員が100%のポジティブ回答で、意気軒昂に、自由闊達にグループの仲間が働けている様子が見て取れ、非常に良い雰囲気で仕事できてるのではないかと、感じています。

  • 私たちのグループは、顧客や社内外の関係者のニーズやその背景に、深い興味・関心を持っている
  • 私たちのグループは、サービスや業務の工夫・改善を、意志を持って主体的に行っている

 

一方で、前回からスコアに変化があったのは、【成長マインド】に紐づくこんな項目でした。

  • 私たちのグループは、新しい挑戦することを積極的に推奨し、挑戦に伴う失敗を許容している

ロボの作成、運用を社内ユーザーから託されているわけなので、もちろん「ちゃんと動いて当たり前」なのですが、RPAには一定のエラーもつきものだったりしますので「失敗しないように」、「エラーは駄目だ」だけを考えると、なかなか積極的な取り組みもできません。そこで前回ディスカッションでは、RPA推進Gにおける「失敗」について「何が失敗なのか?」、「どんな失敗なら許容できるのか?」などさまざまな議論を重ねました。

「RPAは新しいツールで失敗、ちょっとしたエラーはつきもの。気にし過ぎず、次に進もう」、「失敗を分析せず、同じ過ちを繰り返すのが真の失敗」など、失敗に対する目線合わせができた結果、最新のサーベイ結果では、そのスコアも大幅に改善でき、より良いコンディションで仲間と仕事ができている、という状況です。

社内のRPA・BPRの拡大に伴って、引き続き様々な課題にこれからも直面していくと思いますが、引き続き、グループの仲間と誠実に、明るく前向きに取りくんで、チームワークでその課題を克服し続けていきたいと思っています。

――Valueサーベイの結果をもとにチームで誠実に取り組んできた様子が伝わってきました!金田さんありがとうございました! 

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金田 直樹 Naoki Kaneda

テクノロジー本部 BITA統括部 テクノロジー企画部 RPA推進グループ リードコンサルタント

2001年新卒入社。アルバイト領域の法人営業担当としてキャリアをスタート。エリア/大手法人営業、営業企画、事業企画、新部門立上げ、新人育成、など幅広い経験を積む。よりIT関連の経験を積むべく、社内のキャリアチャレンジ制度で、BITA統括部への異動を志願。願い叶って異動となり、201710月よりRPAプロジェクト推進の主担当をつとめ、現在に至る。

※2020年11月現在の情報です。