エージェントにAIの力を加える事でお客様の機会の最大化に寄与

「推薦支援AI」プロジェクトの背景・目的

dodaプラスサービスでは、日々多くの求人応募をいただいており、お客様の機会を最大化するため、当社の「プロジェクトエージェント（以下、PA）」という営業担当が対応します。しかし、企業様や求職者様に、より多くの質の高い採用支援をご提供したいという課題感があります。

そこで、人の力に加えてAIの力を活用し、さらに多くのポテンシャル人材の採用につなげ、お客様の機会を最大化することを目指して、このプロジェクトがスタートしました。普段BPRプロジェクトを行っている業務企画グループやITコンサルタントグループに加えて、AI施策を展開するデータサイエンスグループもプロジェクトに参加し、体制を整えました。

まずは、AIの示唆情報が選考機会の向上に貢献するかどうかを実証するため、PoCを実施しました。その結果、全体的にポジティブな結果を得たため、本格的に施策を進めることに決定しました。

運用までのプロジェクトの進め方について

最終的には、PAが利用している社内基幹システムにAI示唆情報の機能を組み込み、選考機会の向上につなげることを目指しました。しかし、このプロジェクトが始まった時点では、基幹システムの刷新プロジェクトも同時進行していました。そのため、以下の２つのステップで実施することにしました。

機械学習モデルとWEBツールのアーキテクチャ

PAによる判断をより正確にサポートするため、機械学習モデルに含む情報を精査し、可能性を取りこぼさないように、定性・定量面から評価を行いました。

社内向けのWEBツールとしてリリースすることは初めての試みだったため、組織横断でのテスト方法やデータ連携方法について工夫が必要でした。各組織のエンジニアたちと会話を重ね、不具合が発生しないようにテストケースを洗い出しました。さらに、実際にツールを利用する営業メンバーともUIの確認を行い、実務での活用が進むよう改良を繰り返しました。

STEP1　暫定運用をおこなうためのWEBツールの導入

組織横断で進める開発プロジェクトだったため、開発環境や各人の持つ予備知識の違いなどを整理しながら進行する必要がありました。また、基幹システムに搭載するまでの一時的なツールであることを踏まえ、スコープをコントロールすることも求められました。例えば、発生頻度の低いイレギュラーケースのデータに対してのAI示唆情報の表示対応は見送りましたが、WEBツール上での表示や操作など、ユーザビリティに関わる部分は優先的に対応しました。

WEBツール導入後も、PoC時と同様に、選考機会の向上につながるポジティブな効果が得られました。