シニアエンジニア 兼 アシスタントマネジャーが語るパーソルキャリアでのキャリア選択とは?

トップ画像エンジニアリング統括部 サービス開発部では、マネジメント層を強化して組織づくりにより注力すべく、2021年4月に「アシスタントマネジャー」のポジションを新設。シニアエンジニアのヴィクラム、馬場の2名が着任しました。

マネジャーをサポートする立場から、2人はどのような思いで業務に臨んでいるのか。そして始動から半年が経つ今それぞれが描く、今後のキャリア展望とは――業務の様子と率直な思いを聞きました。

 

開発現場から遠ざかってしまうのでは――キャリアへの不安と解決方法とは

 

――まずはお二人の簡単な自己紹介からお願いいたします。これまでどのようなキャリアを歩まれ、どのような経緯でパーソルキャリアに入社されたのでしょうか。

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第2グループ シニアエンジニア マルホトラ ヴィクラム

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第2グループ シニアエンジニア マルホトラ ヴィクラム

ヴィクラム:私は大学のキャンパスリクルートで日本企業に採用され、研修所で1年ほど日本語を勉強してから2007年に来日しました。そこから複数のIT企業でECサイト開発やiOSアプリ開発、ブリッジエンジニアとしての管理業務などを経験し、2019年にパーソルキャリアに入社しました。現在はシニアエンジニアとして、求人作成支援サービス「HR Forecaster」の開発を担当しています。

転職活動では、業界を問わず「自分のスキルや経験値を活かせること」を重視して臨んでいました。パーソルキャリアの面接の際に、今後オフショア開発に挑戦していきたいと考えており、組織の成長段階でエンジニアチームを引っ張っていけるような人材を求めているという話を聞いて、自分のスキルやキャリア展望にマッチするなと入社を決めました。

 

馬場:前職では主に受託開発や客先常駐で、Webサービスやアプリ、社内システムなどの開発を行っており、2017年にパーソルキャリア(旧:インテリジェンス)に入社しました。当時はdodaの内製開発に力を入れていたタイミングで、自分で「あったらいいな」と思える新機能を考え作っていけるという話を聞いたことが、入社のきっかけです。何社か面接を受けていた中で、パーソルキャリアの社員が一番楽しそうに仕事の話をしていたのが印象的でしたね。

入社後はdoda関連サービスを担当してキーワード検索やアンケート機能、APIなどの開発を行い、その後新規サービス開発部署に異動してアプリサービスの開発に携わりました。現在は中途・新卒入社者の定着支援サービス「HR Spanner」の開発に携わりながら、部署全体のフォローにも取り組んでいます。

 

――これまでさまざまなプロジェクトに携わってこられた中で、特に印象に残っているものを教えてください。

 

ヴィクラム:入社してすぐに社内システムの開発を担当し、PMに近い立ち位置で企画をリードしながら、多くのメンバーとやりとりする経験をしました。当時、C#やMicroservices Architectureといった新たな言語や技術に挑戦してみたいとリーダーに伝えた際に「ぜひチャレンジして知見を溜めて欲しい」とすぐに背中を押してもらえて。規模の大きな組織でありながら柔軟性が高いのだなと感じたことが、とても印象に残っています。

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第3グループ シニアエンジニア 馬場 裕

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第3グループ シニアエンジニア 馬場 裕

馬場:新規サービス開発部署に移って担当したアプリサービスの開発が、特に印象的です。アプリを専門とするエンジニアがいなかった中でも開発に向けて皆で突き進み、たとえ誰も使ったことがないものであっても、必要だと思えば新たな技術を取り入れる判断を素早くくだす。そんな経験に、メンバーのスキルセットがあってサービスがあるのではなく、「ユーザーに提供したいサービスを作るために何が必要か」を考える部署なのかなと、面白さを感じました。

 

――ありがとうございます。お二人は2021年4月からアシスタントマネジャーになられたとのことですが、まずはその経緯やお話を受けた当時の印象はいかがでしたか?

 

馬場:アシスタントマネジャーになる半年前、2020年の10月頃にマネジャーから「アシスタントマネジャーをやってみないか」とお話をいただいたのですが、当時は正直悩む部分が大きく、すぐに決断はできませんでした。エンジニアとして開発スキルを高めていきたいという思いがある中で、マネジャー業務を一部担当することによって成長の速度が落ちたり、現場から遠ざかって戻れなくなったりするのではないかと、懸念があったんですよね。

 

ただ当時は、組織体制が変わったことでメンバーの数に対してマネジャーが少なくなっており、忙しいマネジャーに声をかけて業務の相談などをするのに後ろめたさを感じることもあって。マネジャーをフォローする形で自分が入ることで、メンバーがより仕事をしやすくなればと考えるようになりました。

最終的には、この経験が「現場と経営層の間に立てる人材になる」「サービスづくりにおける視野を広げる」などの観点から自身のキャリアの糧になるかもしれないですし、現場から離れすぎないよう自分でバランスを取りながら両立してみようという思いで、引き受けることを決めました。

 

――ヴィクラムさんはいかがですか?

 

ヴィクラム:私が正式にアシスタントマネジャーのお話をいただいたのは、2021年初め頃のエグゼクティブマネジャーとの1on1でした。もともとマネジャーから「現行のプロジェクト以外にも部署内外でさまざまな人と関わり、対応範囲を広げていって欲しい」と期待値を伺っていたので、アシスタントマネジャーについてもやらせて欲しいとすぐに返事をしました。

 

今後、組織としてオフショア開発に挑戦していく際に、それを牽引できる存在になりたいので、メンバーとコミュニケーションをとって自分のネットワークを構築していくためにも、ぜひアシスタントマネジャーをやりたいという気持ちでした。また前職でオフショアエンジニアとの1on1や採用関連などピープルマネジメントを行っていたので、その経験を活かしてマネジャーの業務をシェアし、負担を軽減していくことで、マネジャーやエグゼクティブマネジャーが他のさまざまな場所で力を発揮できるようになればという思いもありましたね。

 

立ち位置が変わって見えてきた、メンバーの思いと組織の課題

 

――アシスタントマネジャーになられて半年が経ちますが、現在はどのような役割・業務範囲を担当されているのでしょうか。

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第3グループ シニアエンジニア 馬場 裕

馬場:4月にマネジャーとヴィクラムさんと私で話し合い、サービス開発部内の3グループをそれぞれ分担してみていくことになりました。

 

ヴィクラム:現状自分の担当グループに対して行う具体的な業務としては、メンバーとの毎月の1on1と勤怠管理が中心で、最近では採用やメンバーのプロジェクトアサインにも関わることが増えてきました。また4月の話し合いの段階で、会社として多様性を示していくという意味でも、私個人の社内ブランディングとしても、部外イベントへの登壇をぜひ任せて欲しいと伝えており、今後はそちらも担当していく予定です。

 

馬場:私は環境づくりに興味があるので、1on1や勤怠管理など中心業務の他に、メンバーのはたらく環境の整備や各プロジェクトのフォローの仕組みづくりを任せてもらっています。

厳密に「これはマネジャーの仕事、これはアシスタントマネジャーの仕事」という線引きは決まっておらず、部署の課題に対応していく中でそれぞれの役割からはみ出しながらやっている感覚です。

 

――単に「マネジャーをフォローする」という意味合いだけでなく、それぞれがやりたいことを実現されているのですね。アシスタントマネジャーになられて、意識や心境の変化はありましたか?

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第2グループ シニアエンジニア マルホトラ ヴィクラム

ヴィクラム:プロジェクトに対する考え方や役割は変わりませんが、以前よりもメンバーのフォローを意識するようになったと思います。特に、対話やチャットツール上での動向からメンバーがやりたいことを知り、プロジェクトアサインのヒントを得ようと、目を配るようになりました。

また「部にどのような課題があるか」「何がメンバーの成長につながるか」に目が向くなど、視野の広がりも感じています

 

馬場:私もヴィクラムさんと同様に、アシスタントマネジャーになってみてよりピープルマネジメントに強く意識が向くようになりました。一人ひとりが持つキャリアやスキルアップへの思いを汲み、「この人はこのプロジェクトに入った方が良いのではないか」「どのような人材を採用すれば、このメンバーは希望するプロジェクトに入れるのか」を考えたりと、プロジェクトアサインや採用に臨む姿勢が変化したなと感じます。

またもう一つ強く感じたのは、マネジャー層の方達のはたらき方についての疑問です。マネジャーは常に、スケジュールが埋められた忙しい状態が当たり前になっていますよね。ですが、一般的に「組織のマネジャーは忙しいもの」だからといって、サービス開発部、パーソルキャリアがそうである必要はないと思うんです。

今、当たり前になっているはたらき方を見直して、私たちの組織独自の新しいはたらき方を生み出していくこともできるのではないかなと、アシスタントマネジャーとして入ってみたことで新しい視点を得ましたね。

 

マネジメント・エンジニアの二極化に囚われないキャリアを築く

 

――キャリアを考える際に「マネジメントか、エキスパートか」と言われることがありますが、この問いに対するお考えも含めて、お二人が描かれる今後のキャリア展望をお聞かせください。

 

ヴィクラム:エンジニアリングのエキスパートとマネジャー、そのどちらかを選ばなければいけないという考え方は古いと思っています。役職の枠に当てはめるのではなく「一人ひとりのスキルに合わせてその人が活躍できるポジションが生まれる」方が理想的だと思いますし、足りない部分はメンバー同士で補い合っていけば良いのではないかなと。パーソルキャリアには、そのように人に合わせて活躍の場を作っていく風土があると感じています

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第2グループ シニアエンジニア マルホトラ ヴィクラム

なので自分の方向性としては、まずはピープルマネジメントなど自分が力を発揮できる領域のスキルを伸ばしながら、オフショア開発への挑戦を牽引することを目指していきたいです。その過程で、経営系のスキルや技術面でのタスク管理なども身につけていけたらと思います。

 

馬場:私は、エンジニアリングのエキスパートとマネジャーの二足の草鞋を履いて進んでいきたいと思っています。安定志向なので、どちらの力も磨いて組織の状況に応じて力を発揮していきたいという感覚ですね。

また自分のキャリアとしてはやはり「サービスをつくりたい」という思いが核にあって、それを考えると、どうしても両方の力が必要になります。一人でつくれるものは少ないですし、技術がなければそもそも何も作れませんから。

ですので、エキスパートかマネジャーの“どちらか1つ”を選ばなければいけないのではなく、自分のやりたいことに沿って、その時々に判断することが大事なのかな?と思っています。

 

――それでは最後に、今後チャレンジしたいことを教えてください。

ヴィクラム:これまでプロジェクト管理を担ってきたので、そのスキルを今後も磨いていきたいです。そのプロジェクトの中で、オフショアエンジニアと一緒に働く機会があれば、ぜひブリッジマネジャーの役割にも挑戦してみたいと思います。

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第3グループ シニアエンジニア 馬場 裕

馬場:「組織の枠を超えて、世界中の人と一緒にサービスをつくれる場」を提供するサービスをつくりたいと思っています。世の中にはたくさんの課題が存在していて、またさまざまなアイデアを持つ多様な人々もいます。そのアイデアを世の中に出しやすくして、それを見た人が「自分だったらこんなものをつくりたい」とアイデアを重ねてつながりが生まれる。そんな環境や世の中をつくっていけたら嬉しいです。

 

――素敵なお話をありがとうございました!

(取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈)

エンジニアリング統括部 サービス開発部 シニアエンジニア マルホトラ ヴィクラムの写真

マルホトラ ヴィクラム Malhotra Vikram

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第2グループ シニアエンジニア

インドのジャイプール出身。大学のキャンパスリクルートで日本の会社に採用され、その研修所で一年ほど日本語を勉強した後、2007年に来日。その後、GMOインターネットグループ、ヤフー、イグニスなどで、Eコマース系のウェブやiOSアプリの開発を行い、オフショアエンジニアチームとブリッジマネジャーとしても勤務。好きな技術はjavascript(reactやvuejs)、バックエンドはnodejs。話せる言語は日本語、英語、ヒンディ語(ナマステ ^O^)。趣味はカメラ、自然風景撮影、旅行。

マイポテ

馬場裕 Yutaka Baba

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第3グループ シニアエンジニア

2017年にパーソルキャリア株式会社に入社。前職では、主に受託開発や客先常駐でWebサービスやアプリ、業務システムの開発。dodaに関連するサービスの開発に従事し、キーワード検索やアンケート機能、新規サービス開発を効率的に行うためのAPI開発を行う。現在は、開発環境の整備や新規サービスの開発フォローをするグループを立ち上げ、「より早く、より自由に、より安全に」を目標に業務を行っている。

 

※2021年10月現在の情報です。