キーボード自作してみた #techtekt Advent Calendar 2022

はじめに

アドベントカレンダー最終日🎄を担当いたします、テクノロジー本部 エンジニアリング統括部 サービス開発部 エンジニアの池田です。

社会人になってからの悩みを解決するためにとった行動について書いて行こうと思います。

 

肩こりつらい

 

社会人になってからというもの肩こりに悩まされつづけています。
肩こりだけですめば良いのですが、肩から首にかけて痛くなり、最終的に頭痛になってしまい、仕事に影響が出始めてきました。

なんとか改善したいと思いジムに通い始めたのですが、自分への甘さがたたり運動はせずお風呂のために通う毎日でした。

なにか楽に肩こりに効くことはないか探していたところ、仕事中の姿勢に気を付けることで効果があると聞きました。これは良いと実践しようとしたのですが、業務中はキーボードを叩いているときに肩が縮こまってしまい、どうにも姿勢が良くなりません。
そこで姿勢が良くなるようなキーボードを探し、これは良いというものを見つけました。それは分離型のキーボードです。

これは右手用と左手用でキーボードが分かれていて、肩を開いてタイピングができます。いざ購入しようとしたところ目当てのキーボードは海外発送でとどくまでに三ヶ月ほどかかるとのことでしぶしぶ諦めました。
買えないなら作ろうとキーボードを自作する決意をしましたが、電子工作を一度もしたことありません。ハードルは高そうでしたが、自作キーボードに必要な部品がセットで販売されていることを知り、即購入しました。

 

たくさん工具や部品買いました

自作キーボードについて調べていると、多くの方がブログなどで組み立て方について紹介されています。先人の知恵を借りて必要なものを全て購入しました。

改めて買ったものを全て机に広げてみると結構な量の工具や部品を購入していました。

  • はんだごて
  • はんだ
  • ペンチ

この辺があれば最低限組み立てることはできるそうですが、初心者ですので便利グッズをいろいろと購入しています。

また自作キーボードセットにはキースイッチ・キーキャップはついていません。自分で購入する必要があります。

これは悩みます。

キースイッチを購入する場合、ほとんどの場合メカニカルキースイッチと呼ばれるキースイッチを購入するのですが、数百種類あります。市販されているキーボードでは赤・青・茶・銀色の軸を持つキースイッチがよく使われているのでキースイッチで悩むことはあまりありませんが、自作の場合は自由度が高く沼ります。同様にキーキャップでも素材やその形状、デザインでとんでもない数の選択肢があり沼ります。私は沼りました。人生で初めてキーボードをタイピングしている音のASMRにハマりました。

 

キーボード自作してみた

 

自作の大まかな流れとしては以下の通りです。

  1. ダイオードの取り付け
  2. TRRSジャックの取り付け
  3. リセットスイッチの取り付け
  4. Undergrow LEDの取り付け
  5. Pro Microにピンヘッダの取り付け
  6. キースイッチの取り付け
  7. Pro Microの取り付け&ケース組み立て
  8. Firmwareの書き込み

なんだか難しそうな言葉が並んでいますが、1から7ははんだごてを使って部品を取り付けを行なっています。

ひたすらはんだごてを走らせていくとこんな感じになります。

Firmwareを書き込みキーキャップをつけて完成した画像はこちらです。

完成までにやっていることは本当に無心で部品をはんだづけしていくだけなので詳しくは書きませんが、途中で失敗から得た気づきについて書いて行こうと思います。

 

ダイオード曲げ

上の画像のような小さな部品の足を等間隔でクの字に曲げていきます。

初めはこの作業をすべて手作業でやっていたのですが、全く等間隔にならず諦めました。世の中にリードベンダとよばれるダイオード曲げに適した器具があるので、そちらを使うことをおすすめします。

 

通電確認はこまめに

ダイオードをハンダ付けしたタイミングで導通確認しておくと、後々のデバックが楽です。テスターでしらみつぶしにチェックしていかないと大変なことになる可能性があります。私は一度ダイオードをすべて剥がしました。。。

 

LEDの取り付けは慎重に

LEDをつける向きを間違えてしまい、付け直すのにめちゃくちゃてこずりました。ヒーターのようなはんだを溶かす器械をもっていなかったので、LED自体をはんだごてで溶かすことで対応しましたが、絶対にまねしないようにしましょう。

部品の相性はできる限り確認しましょう

通常キーボードにキースイッチははんだづけされています。そのため、キーボード完成後にキースイッチを交換することはできないのですが、ホットスワップ化と呼ばれるキースイッチを取り外し可能にする対応をすることで、自由にキースイッチの交換が可能になります。ホットスワップ化をする場合は、小さな輪をキースイッチの代わりにはんだづけし、その輪にキースイッチをはめることで対応できます。

ここで私は失敗しました。ホットスワップ用の輪の内径とキースイッチの大きさが合っておらず、差し込めませんでした。書い直すにはお金がなかなかかかるので、ひとつひとつの輪をペンチで平らにして、無理やり対応しましたがとても時間を費やすことになりました。

肩こりはどうなった?

普段のタイピングをするときの姿勢が良くなったからか、肩こりは軽減されました。

ただ、分離式のキーボードになれるまではタイポがとても増えました。今後も諦めずこのキーボードを使って慣れていきたいと思います。

社会人にとって仕事をしている時間は日々のなかで大きな割合を占めていると思います。仕事道具を自分好みのものに変えることで、仕事のモチベーションも上がりますし、健康にもなれるかもしれません。その中でも自分に本当にあったものを自分で作る「自作キーボード」の世界は仕事道具としてPCを使っている人にはおすすめしたいです。この記事を読んで自作キーボードに興味を持たれた方は是非挑戦していただきたいと思います。

池田 裕己 Hiroki Ikeda

エンジニアリング統括部 サービス開発部 第2グループ エンジニア

新卒でベンチャー企業に入社。企画運営を行なった事業を元に子会社を設立し事業責任者となる。企画だけでなく、自らサービスを作り上げたい思いから、2019年8月にパーソルキャリアにエンジニアとして入社。以降、Salariesなどの新規サービス開発を行う。

※2022年12月現在の情報です。