アフターコロナを見据えて、IoTプロジェクトを高速で進めて初期リリースした話

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こんにちは!デジタルテクノロジー統括部 エンジニアリンググループの五十幡です。

僕が所属するテクノロジー本部では、最新技術の検討・活用を推進しています。
今回の記事では、アフターコロナを見据えつつ、若手エンジニアが進めたIoTプロジェクトについて、担当であり僕の同僚の草薙に話を訊きました。外部サービスに頼らず自社開発した経緯や、他メンバーのマネジメントなど、どのように対応して高速に進めることができたのかをお伝えします。

交通費に関わる社内状況をあるべき姿に向けて進める

――五十幡(以下略):なんだか気恥ずかしいですね(笑)まずは簡単に自己紹介をお願いします!

草薙:デジタルテクノロジー統括部でエンジニアリンググループの所属し、アプリケーション開発を主に担当しております。今回は、データとテクノロジーを活用し、交通費精算を簡易化しようとするプロジェクトを紹介します。

これまでの交通費精算は、何月何日に電車でどこに行き、いくらかかったかを、1件ずつシステムに手動入力しています。営業職などの移動の多い社員ともなると、毎月数十件の訪問履歴を手動で入力していましたので、申請にかかる手間が多いことが課題でした。


それを今回は、SUICAやPASMOをIoT機器にかざすと、交通費のデータが読み取り、そのデータを申請サイトへ連携する仕組みを整えました。この仕組みを使うことで、手間を削減し、また都度申請をしていないと記憶に頼りがちになっていた交通費申請を実態となるデータから経費精算されるようになるので、誤った金額での精算をシステム面から防ぐこともできるようになりました。


――プロジェクトにおける草薙さんの役割を教えてください

草薙:今回のプロジェクトは、Webアプリケーションの開発・マネジメントだけではなく、機器の製造も必要でしたので、必要な図面の起こし方から習得して、実際に図面を引いています。機器の製造については不慣れな点ゆえに、有識者の手も借りることも多く、苦労したポイントでしたね。ただ一方で、個人としては、IoTのための機器製造の経験を積めたため、良い経験になったと実感しています。また現在では、事業部門や実ユーザーとのやり取りも担当しています。

内製開発する道を選ぶこと

――外部サービスを活用する選択肢はありましたか?

草薙:はい、選択肢としてはありました。実際に複数の外部サービスを比較しています。ただ調べてわかったのは、どのサービスも機能が多すぎるということでした。事業部門と相談した結果、我々として必要な機能は交通費の履歴データを扱う機能だけだったんです。
ところが外部サービスですと、クレジットカード連携機能や、チャットボット機能など、付加機能が多すぎたんです。そして費用が高い。そこで内製する道を選択しました。機材加工のための装置などは、自社で保有していないためお借りしていますが、十分にROIが出る計算になっています。

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――プロジェクトの期間としてはどのくらいでしたか?
草薙:おおよそ2ヶ月ほどになります。国からの緊急事態宣言などがあり、会社・事業部門としての方針を整理する期間が必要で、その間プロジェクトが一時停止になったのですが、一から再始動してリリースまでおおよそ2ヶ月ほどですね。外部サービスを導入する場合に比べても、想定以上に早く進められたと思います。

当社では職歴などの個人情報を扱うこともありますので、基本的にセキュリティ基準が高く設定されてます。外部サービスの導入には、セキュリティチェックなどの審査が入りますが、日々さまざまなセキュリティチェックが走っていることもあり、審査にも相応の時間がかかってしまいますが、今回のケースでは私たちが製造したこともあり、その基準を満たして作ることができました。結果として導入スピードの面でも、内製して正解だったと思います。

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プロジェクトを円滑に進めるために

――スムーズに進めるために気を付けたポイントを教えてください。

草薙:そうですね…癖の強いメンバーを動かすことですかね(笑)。
Webアプリケーションの開発部分など、一部マネジメント業務をする必要がありました。開発メンバーは皆さん優秀な方なのですが、個性的な方も多いです。
また、20台半ばの私はチームでも最年少でして、年下の私からの意見をできる限り違和感なく皆さんに受け止めてもらうことが必要な場面が多くありました。なのでメンバーごとにコミュニケーションの取り方には気をつけていました。
例えば、「この先輩と話すのはいつも午後がいいな」とか、「この先輩とはMTGが終わった直後に雑談交じりに会話するとお互いの整理になるな」などです。
自分自身も含めて、チーム全体として最高のパフォーマンスを出すことが望まれます。技術面以外でもプロジェクトのために必要なことと考え、実行していました。

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癖の強いメンバーの1人(笑)

――IoTプロジェクト”ならでは”の困難はありましたか?

草薙:実際に扱ってみて改めて思うことは、ハードウェアはソフトウェアに比べて修正に時間がかかることが多いことですね。ソフト面の修正であれば、リモート環境からでも容易に修正できると思いますが、ハードはそうはいきません。現地に機器を設置したあとの修正ともなると、現場まで行き、実際の機器を見るところから始まります。

また、ハードは環境面での影響も大きく受けますね。例えば電源。機器から電源までの距離を計算して、電源コードを用意する必要がありますが、弊社ではオフィスごとに構造が異なるため、機器の設置位置・電源の位置などを考慮する必要があります。
他にもオフィス特有の遮蔽物により、ネットワーク環境が阻害されないかなど、確認が必要でした。時間がかかることを考えて、ハード面の確認と製造から先に着手することが大切だと改めて思いました。

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会社としてさらに価値を生み出すために――

――アフターコロナの世界も検討していると聞きました。

草薙:はい、そのあたりも考えています。世界的に見て、今後さらにリモートワークが主流になっていくことを考えると、今後起こりうることは交通費の実費精算だと思います。現在、会社から社員への交通費の支払いは、定期券の代金を支払っていることが多いと思います。しかし、リモートワークが推進された世界観では、毎日の出社がなくなるため、定期券を購入することが少なくなります。すると会社から社員へ、出社した日数分の費用を支払うようになることが推測されます。その時にも、実費を算出するためにも今回の仕組みが役立つと思っています。
社員としても、自分の経費を記憶ベースで(かつ手動で)申請する手間がなくなるので、便利になるはずです。これからさらに取り巻く環境は変化して行きますので、予想しつつ、実態に合わせつつ、プロジェクトを進めて行きたいですね。 

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――今後の展望も教えてください。

草薙:まずは主要オフィスへの展開になります。現在は1号機をリリースしたばかりですので、これから実地検証を持って、他拠点への展開を進めて行きます。根本的な考えですが、各社員が行っている「交通費の精算」という行為自体は、会社としての売り上げにはもちろん貢献していません。ですので、そういった時間をできる限り減らしていき、ヒトが本来向かうべき仕事・ヒトにしかできない仕事に多くの時間を充てられる状態を作りたいと思っています。弊社の文化で、私も強く共感しているのですが「一人ひとりが持つ可能性を誰よりも信じる」という言葉があります。今後もヒトを大切にするプロジェクトを通して、その先にある社会課題の解決に貢献して行きたいと思っています。 

――ありがとうございました!

 

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草薙 駿 Shun Kusanagi

テクノロジー本部 デジタルテクノロジー統括部 データ&テクノロジー ソリューション部 エンジニアリンググループ エンジニア

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五十幡 直洋 Naohiro Ikahata

デジタルテクノロジー統括部 データ&テクノロジー ソリューション部 エンジニアリンググループ リードエンジニア

※2020年7月現在の情報です。

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