この記事は techtekt アドベントカレンダー2023 の3日目の記事です🎁
はじめに
こんにちは!
「NUTION」でUXリサーチャーをしています、神崎です😎
今年は学生から社会人になった大きな節目の年でした。
そんな私が「UXリサーチャーになって感じていること」について、お話したいと思います!
その前に、ちょっとだけ学生時代のことをお話します🕺
私の学生時代
私は、とある理系大学のUXデザインの研究室にいました。
そんな研究室で最先端のUXデザインを学びつつ、「エモい × 人との繋がり」を研究してました👨🔬
卒業研究として制作した作品がこちら!
皆さんは、嬉しくも少し切ない、言葉に表しづらい感覚を経験したことはありますか?
私は、拡張現実(AR)を使い、一緒に過ごした時間を呼び覚ます空間を生み出すことで、「ああ〜!こんなことあったね!」という共有体験のコミュニケーションを促し、それを通じて絆が深まることを目指しています。
また、作品を通して「エモい」そのものも味わっていただけると嬉しいです😌
こんな作品を作っていました笑笑
今振り返ると、「コンセプトとか諸々もっと深ぼれるでしょ!」とは思いますが、学生らしい自由な作品を作れたなと感じ、結構満足しています🫧
そんな学生だった私が今何を感じているのか、これからお話しします!
「わかる」と「できる」は違う
社会人になり、初めての大きなプロジェクトでの出来事。インタビュー結果を元に親和図法を用いて分析を行い、ペルソナに落とし込んだときのことをお話します。
初め、「分析の経験はあるし、ペルソナも作れるし、何とかなるだろ。」と思いつつ、UXリサーチャーの方々と一緒に、分析を進めていきました。
ですが、早速壁にぶち当たりました。
「あれ、インサイトの深さが全く違う。」
なんで違うんだろうと思いながら何回もやり直しているうちに、自分に足りなかったことにやっと気づきました。
それは、「物事を多面的に見る力」と「言葉で説明する力」です。
正直、割と出来ているんじゃないかと思っていました。
なぜなら、学生時代に「UXデザイン=デザインに意味・意義を持たせること」であり、多面的な視点を持ち、言葉で説明できるようにすることが大事と教わり、やってきたからです。
でも、それは「重要性は理解している」だけで、「ユーザーの発言を多面的に捉え、深い深層心理を探り、言葉で表現できる」わけじゃないということに気付かされました。
当たり前のようで、実は気づけていないこともあるんですね😌
今は、分かった気にならず、地道にコツコツ進めています笑
“UXデザイン・UXリサーチのプロ”として求められること
そんな調子で分析を進めていき、アドバイスを多く頂きながら、ペルソナを作成しました。
想像以上に時間はかかりましたが、学生のときに作っていたペルソナとは比べ物にならないレベルのペルソナを作ることができました。
なぜ、ここまで差が生まれたのか振り返ってみました。
それは、「矛盾した心理をそのまま受け入れたことで、ユーザーの特徴とペイン・ゲインの関係性、ゴールなどに納得感が生まれたから」でした。
この経験から、「ユーザーの矛盾した心理状態をそのまま受け入れてあげること」がUXデザイナー・UXリサーチャーの役割なのではと思うようになりました。
「矛盾した心理状態」は、定量調査だけではどうしても見えてきません。「作れば売れる」の時代は終わった現代で、UXデザインが注目されるようになった背景には、このことを受け入れる必要性が高まってきたとも言えるのではないかと思います。
「ユーザーの混沌とした心理状態をそのまま受け入れ、ユーザーが言葉にできない本当の声をカタチにしてあげる。そこから、どのように手を伸ばしてあげたら、ユーザーが『これだよこれ!ありがたいなあ』と感じてもらえる『嬉しい体験』に繋がるのか考え、デザインしていくこと」が、“プロ“として求められていることなんだなと感じています。
最後に
恩師から教わったことの中に、”訳のわからないものを訳のわからないまま扱う勇気を持て”という言葉があります。
まさに、言いたいことは同じだと思います。社会人になってやっと理解できました。
この言葉を胸に、”プロのUXリサーチャー”として、来年も駆け抜けていきます!
神崎 将也 Masaya Kanzaki
デザイン推進統括部 戦略デザイン部 UXリサーチ第1グループ
大学時代、「UXデザインの教科書」の著者である安藤昌也先生のもとで、UX・UXDのスキルを磨いてきた。その後、2023年4月に新卒としてパーソルキャリアに入社。現在、新規事業のユーザーリサーチに従事している。
※2023年12月現在の情報です。