大企業での「事業」と「プロダクト」のマリアージュ ~ 旬の社内プロダクトを添えて ~ #PERSOL CAREER Advent Calendar2025

プロローグ

はじめまして。2025年5月にパーソルキャリアに入社しプロダクトサイドのPMを務めている内藤です。
現在は生成AIを組み込んだ社内向けプロダクトを担当しています。

今回は弊社でのプロジェクト進行を通して見えてきた、大企業における「事業」と「プロダクト」の関係性に関して執筆させていただきます。

キャッチーにできればと思い、各見出しは好きな漫画のセリフから引用しています。

各見出しのフレーズは、筆者の当時の心情を表現するために、親しみのある漫画作品から引用させていただきました。作品やキャラクターの意図を揶揄するものではなく、また特定の個人や組織を批判する意図もございません。

1. なんか.....思ってたのと違うような (チェンソーマン:デンジ)

わくわくっ (SPY×FAMILY:アーニャ)

私は2025年1月に転職活動を開始し、キャリアアドバイザーや友人の話を聞きながら企業を選定しました。

多くの方々が弊社に対して「人が良い」というコメントをしており、カジュアル面談や面接の中で私自身も弊社の人の良さという点を感じておりました。

元々スクラム開発の経験が多かったこともあり、はたらく上で「人」を大事にしている自分にとって、「人が良い」という点は非常に魅力的であり、機会にも恵まれたため弊社へと転職しました。

どんな人たちと一緒にはたらくんだろうと、入社前の私は非常にわくわくしておりました。

ただ、入社1ヶ月程度でこの「人の良さ」という点に対して少々ギャップを感じることとなります。

人の心とかないんか? (呪術廻戦:禪院直哉)

実際に入社して一通りの研修も終わりPMに従事し始めると、多方面からプロジェクトに対するご意見やご指摘をいただくようになりました。

私はプロダクト開発の経験自体はあるものの弊社でのプロジェクト進行上のルールや基幹システムに関してまだ知見が乏しい状態でした。
また、担当しているのが社内向けのプロダクトであることもあり、社内のメンバーからプロダクト機能や発生費用、開発スケジュールなど、とにかくいろいろと意見をいただくこととなりました。

大企業ともなると社内だけでも多くのステークホルダーが存在するためそれだけ意見も増えるのは当然と思いつつ、率直に、「皆さんそれぞれの立場から自由に意見を発信されているし、その内容も実に多種多様だな」という所感がありました。ただ、こちらは私の社会人歴全体および弊社歴の浅さから来る未熟さが故に感じたところだと思います。

兎にも角にも、具体的にどういう点が「人が良い」と言われる所以なのだろうと疑問を持つようになりました。

2. ところで平凡な俺よ 下を向いている暇はあるのか (ハイキュー!!:田中龍之介)

入社後多少のギャップを感じたものの、皆さんが口を揃えて「人が良い」というからにはその印象に嘘はないはずです。

社会人として平凡な私には下を向いている暇はないので、この会社における事業サイドとプロダクトサイドの人たちがそれぞれどのようなことを考えているのかを言語化してみることにしました。また、現在担当していることもあり社内プロダクトを主語として考えてみました。
※以下は、双方の理解を深めるための「第一歩」として、私なりに整理した各サイドの視点(仮説)となります。

  • 事業サイド
    • 現場の利便性を追求: 業務効率を高めるため、現場の課題に即したスピーディーな機能追加を期待している。
    • 競争力の最大化: プロダクトの品質が事業成果に直結するため、競合に打ち勝つ進化を止めたくない。
    • スムーズな導入: 現場の負担を最小限に抑えつつ、日々の業務を改善できる仕組みを望んでいる。
    • 共通のゴール: 事業を成長させ、業界をリードしたい。
  • プロダクトサイド
    • 全体最適の判断: リソースを最大活用するため、費用対効果に基づいた慎重な優先順位付けが求められる。
    • 確かな品質の提供: 社内向けであっても、安定稼働とリリースの確実性を守るためのバランスを模索している。
    • 抜本的な進化: 長期的な価値提供を見据え、時には痛みを伴うシステム刷新や業務変革が必要だと考えている。
    • 技術的な誠実さ: 大規模システムの複雑さを考慮し、確実な品質担保のために相応の開発期間とコストを確保したい。
    • 共通のゴール: 最適なプロダクトを創り上げ、事業のリードしたい。

なるほど、業界でトップになりたいという点は一緒だが、重視している視点が違うために意見の食い違いが発生している (ように見えてしまう) のかなと思いました。

事業サイドもプロダクトサイドも弊社を成長させたいという思いは同じで真摯に仕事に取り組んでいるものの、熱意が強いためにハレーションに繋がることがあるのだと思われます。

3.「仕方なかった」ってやつだ (進撃の巨人:エレン)

前項では現在に関するブレストを記載しましたが、過去背景も関係していると思われます。

弊社は現在人材紹介やダイレクトソーシングなど多数の事業・プロダクトをご提供しております。

これらの事業・プロダクトは最初から全て展開されていたわけではなく、時代と共に増えていきました。
当初はまずは事業を成り立たせることが最優先であり、先行事業の成長と新事業の展開が並行して進んだような流れです。

事業の立ち上がりタイミングが異なるため事業・プロダクトの成長を検討する際はその事業に閉じての議論となっていたはずですし、他事業・プロダクトとの連携などまで考える余裕もなかったはずです。
そのような環境の中だと事業サイドとプロダクトサイドで意見の対立も頻発すると思いますし、お互いに対するイメージにバイアスがかかってしまうようなこともあったかもしれません。
大企業ですとそれだけ人数も多いため、過去の流れも考えると仕方なかった部分も大きいと思います。

ただし、これ自体は組織としての課題ではあるため、今後は改善していくべきものです。

4. 敗因?勝負はこれからだろ (呪術廻戦:伏黒甚爾) 

現在課題があるということは今後もうまくいかないという敗北を意味するのでしょうか?いえ、むしろのびしろであり勝負はこれからです。

現在は人材業界全体としても成熟・飽和してきており、パイの奪い合いをしているような状況です。
弊社としても事業として成り立っているということは一定成功しているということであり、次のフェーズに進むタイミングです。

法人企業を主語とした時の採用活動では、人材紹介や求人広告といった単独事業で考えるのではなく、併用するケースも少なくありません。
また、各事業での違いはありつつも、採用活動の中でのフローは共通部分が多いです。
そのような中で今後は事業ごとではなくドメインカットでの施策・体制が必要となってきます。

さまざまな場面で流動的な対応が必要となる今だからこそ、「事業」と「プロダクト」とで分割されるのではなく、ワンチームでの動きが大切です。

私の望む世界が今目の前にある!!! (呪術廻戦:夏油傑)

私が望む組織のために、私自身ができることはなんでしょうか。

私が現在担当しているプロジェクトではステークホルダーも多く、多数の部署のメンバーがプロジェクトメンバーとして参画しています。本プロジェクトをPMとして進行する中で見えてきた課題およびそれに対して実施した解決策などをナレッジとして展開していくことで、ワンチームでのプロダクト開発におけるスタンダードを作っていきたいと考えています。

例えば今回執筆させていただいた各視点の違いから来るハレーションに対しては目指しているノーススターから共通認識化し、そこから繋げて意見や情報の整理をすることでスムーズな進行や本質的なディスカッションができると思われます。このように1つ1つの課題に対して対策を打ち、横展開することでレジリエントな組織にしていく所存です。

生成AIという旬な技術を用いた社内プロダクト開発を通して、パーソルキャリアという大企業における「事業」と「プロダクト」のマリアージュを目指していきます。

エピローグ

これはあくまで持論だけどね (呪術廻戦:五条悟)

今回の執筆内容に関してはあくまで私が経験する中で感じた持論となります。ただ、他の企業でも多く発生しているような課題かとも思いますので、ご参考になりましたら幸いです。

また、環境に慣れる中で皆さんがおっしゃっている「人が良い」という意味についても気づくことができました。

この会社で言う「人が良い」とは、プロとしての信頼関係にあると私は思います。
皆さん1人1人が専門領域のプロフェッショナルであり、仕事に対して強い意志を持っています。そのため、自分が何を考えているかを明確にしたうえで会話した際には本質的な議論を行うことができ、なあなあな優しさではなく他者の成長を願うような面が人の良さに繋がっていると思いました。

今後も担当領域のプロジェクト進行および組織作りに尽力していきます。

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内藤 裕太 Yuta Naito

クライアントプロダクト本部 テクノロジー統括部
テクニカルプロダクトマネジメント部

2020年KDDIに新卒入社後、2023年サイバーエージェントへ転職。
人が生きるうえでの「負」を解消したいという思いでプロダクト開発に携わりつつ、生きるうえで大部分を占める「はたらく」に対する課題解決として人材業界に興味を持つ。
2025年よりパーソルキャリアにて生成AIを用いた社内プロダクト開発のPMに従事。

※2025年12月時点での情報です。