doda Developer Group Advent Calendar 2024 16日目の記事です。
はじめに
こんにちは。カスタマープロダクト本部 プロダクト開発統括部 dodaシステムアーキテクト部 に所属している、赤塩です。
最近、ナレッジマネジメントに関心を持つようになりました。学生時代に宗教学を学んでいた経験から、2000年以上続くキリスト教からナレッジマネジメントの成功に役立つヒントが得られるのでは?と思いつきました。
ちょうどクリスマスも近いのでイエスキリストに想いを馳せつつ記事を書きました。
※ちなみに私は特定の宗教を信仰しておりません。
キリスト教に見る知識の伝達と共有の文化
キリスト教って、実はナレッジマネジメントの大先輩なんです!
2000年以上もの間、教義や価値観を世界中の人々に伝え続けてきたその仕組みには、現代にも活かせるヒントがたくさんあります。
例えば、みんなが知っている「聖書」は、統一された知識の源として機能していて、礼拝や説教を通じて教えが広がる仕組みになっています。
初期の頃は口頭での伝承が主流でした。口頭での伝承って「仲間同士で教え合う」情報共有に似ていますよね。
現代のナレッジマネジメントとキリスト教の共通点
キリスト教の特徴を現代のナレッジマネジメントに当てはめて考えていくと、思いのほかしっくりきます。
特に「信頼」「共通言語」は、どちらも欠かせないポイント!
教会では、信徒同士が信頼し合いながら教えを共有しています。信頼があるから、みんな安心して意見を出せて教義もスムーズに伝わります。これって、チームワークが大事な職場にも似てると思いませんか?そして共通言語。キリスト教には、聖書や祈りなどの「みんながわかる共通ルール」がありますよね。これって、職場での統一されたツールや言葉と同じで、全員が同じ方向を向くために欠かせません。
キリスト教が示すナレッジマネジメント成功の鍵
キリスト教のナレッジマネジメントの秘密、それは「長期的視点」「価値の共有」「実践と継続」の3つに集約されます。
「長期的視点」
キリスト教は、2000年以上も続いています。一時的な流行に頼らず、次世代へ教えを伝える仕組みがしっかりしているんです。これは、職場でも同じで、システムを作って終わりにするのではなく、知識を次に活かす仕組みが大事なんです。
ナレッジって短期的目線で見るとあまり役に立たないことが多いんです。手順書もその手順を完璧にマスターしている人がいるうちはなくても困らないし、仕様書も、そのシステムや機能を開発した人がいるうちはなくても困らないですよね。そうこうしているうちにその人がいなくなったとたんどうしていいかわからなくなるということはよくあることだと思います。しかし、「長期的視点」を持つことでナレッジマネジメントの重要性がぐっと見えてきませんか?属人化されている業務を無くし、みんなでナレッジを貯めていく文化が出来上がれば何十年も続くシステムでも困ることなく運用できそうですよね。
「価値の共有」
キリスト教の基本的な価値観には、みんなが共感できる「愛」や「思いやり」があります。これがあるから、教えがスムーズに広がるんですね。ナレッジマネジメントでも、みんなが同じミッションや価値観を共有していると、知識が生き生きと流れていくんです。
例えば、ミスから発生したドキュメントって「二度と同じミスは起こさないようにしよう」って熱い想いをこめて作っていませんか?これってこのドキュメントがもつミッションですよね。同じようにそれぞれにミッションを持たせることで価値がわかりやすくなり、それを共有していくことで、ドキュメントが腐敗するといった悲しいことはきっと起こらなくなるはずです。
「実践と継続」
ただ教義を学ぶだけじゃなくて、祈ったり奉仕したり、実際に行動することで教えが身につきます。知識も同じで、使わなければ宝の持ち腐れ。日々の仕事で実践して、もっと良くするための工夫を続けるのがポイントです!
ナレッジを貯めやすい環境を作ることも工夫のひとつですよね。ドキュメントが書きやすくなるテンプレートを作ったり、メンテナンス作業時間を確保したり、いろいろな工夫を行った先に継続的なナレッジ運用が文化になり、必要な知識をいつでもすぐに使えるような環境を作っていきたいです。
まとめ
キリスト教に学ぶナレッジマネジメントの秘訣は、「知識の伝達と共有の文化」「信頼・共通言語の重要性」「長期的視点と価値観の共有、そして実践の継続」にあります。
これらは、現代のビジネス環境でもそのまま活かせる普遍的な知恵です。
最も大切なのは、単に知識を管理するだけでなく、それを「活用し続ける」仕組みを作ること。キリスト教が何世紀にもわたって教えを伝えてきたように、私たちの知識も、個人や組織を超えて価値を生み出し続けるものにしていきましょう!
さいごに
この記事を書いてみての感想ですが、ナレッジ作成って「懺悔」と「祈り」みたいなものなのかもと思いました。
何かミスをしたときにナレッジ書いておけばよかったと思うのが「懺悔」、
次に同じミスがないように、オンボーディングで躓かないようにしたいが「祈り」。
ナレッジ作成は「慈愛の心」なのかもと勝手に思ってしまいました。
さいご、ちょっと本文とは飛躍してしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
赤塩 実加 Mika Akashio
プロダクト開発統括部 dodaシステムアーキテクト部 dodaアーキテクト第1グループ コンサルタント
2023年12月パーソルキャリアへ中途入社
※2024年12月現在の情報です。