パーソルキャリアのインフラ環境を支えるシステム共通BITA部ってどんなところ?

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目まぐるしく変化するビジネスやIT環境に耐えうる基盤とデータ環境を提供することを目的として新設されたインフラ基盤統括部。

組織発足から1年が経った中で、今回は、システム共通BITA部にフォーカスし、マネジャーの家城と月島に組織の今とこれからを聞いていきます。浮かび上がってきたのは、「目立つものではないけれど、土台を作る大切な仕事」であるその先に、目に見える形での事業貢献を見据える二人の熱い思いでした。

価値提供のカギは「スピード感」――各プロダクトに適した環境づくりを目指す

――まずはインフラ基盤統括部、そしてシステム共通BITA部がどのような役割を持つ組織なのか教えてください。

家城:インフラ基盤統括部は、目まぐるしい環境変化の中でのビジネス推進を支えるべく、基盤とデータ環境を提供する組織です。1年ほど前に、さまざまな部署が使う基盤や環境を、横串的に管理するための組織として立ち上げられました。

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インフラ基盤統括部には、システム共通BITA部とデータ共通BITA部があります。今回お話しをするシステム共通BITA部では、AWS環境を使ったクラウド化の推進やオンプレミス環境のマネジメントなどを担っています。事業のスピード感に応えられるよう、開発環境を整備していくことが役割ですね。

 

――開発のしやすさは当然のことながら、「スピード感」が価値提供の鍵になるのでしょうか。 

家城:そうですね。考えなければいけないことはさまざまある中で、スピードが最優先事項だと考えています。

数年前までは、インフラ関連作業は、パーソルホールディングス管轄のグループITに依頼していました。しかし、グループITはグループ会社すべてを管掌しており、パーソルキャリアだけを見ている訳ではありません。そのため依頼した業務の完了までに少なくとも1週間は待たなければいけない、ということも多かったんですよね。

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インフラ基盤統括部 ゼネラルマネジャー 家城 一彦

当時はそれで回っていたのですが、優秀なエンジニアたちの参画によって事業のスピード感が増したことにより、グループITによる作業だけでは賄いきれなくなり、自社内でできる部分は自社でやろうという動きが2017年くらいから始まりました。

現在は、グループITのオンプレの仮想化基盤にパーソルキャリアのサーバーが500台ほどのっている状況なので、作業をグループITにお願いする領域と、自分たちで行う領域を並行して動かしながら、グループITから独立する範囲を徐々に広げている段階です。

 

――「スピード感」を実現するために、グループITとも調整をしながら環境の整備を進められているのですね。続いて、システム共通BITA部の中のIT基盤グループとAWS推進グループについて教えてください。

家城:IT基盤グループでは、主にオンプレの仮想化基盤と基幹データベースの機能を提供しています。

今までは構成や脆弱性などの管理は各部署に任せていましたが、システムの全貌を把握して問題がある部分を改善していこうという、「インフラのガバナンス」の役割も重要視するようになってきました。IT基盤グループ内にこの取り組みを推進するメンバーがいますが、クラウド環境においてもこの点の重要性は同じなので、AWS推進グループとも協調して横串の役割を果たしていけたらと思っているところです。

月島:AWS推進グループで取り組んでいるのは、パーソルキャリアが利用しているC-MACというAWS環境を、より使いやすいものにしていくことです。

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インフラ基盤統括部 AWS推進グループ マネジャー 月島 学

グループITが提供するAWS環境は、すばやく柔軟に扱えるという利点がある反面、自分たちで設計・構築、保守・運用やセキュリティ対策をしなければいけません。もちろん最低限のセキュリティなどはグループITで整備してもらっていますが、両者それぞれのセキュリティ基準の整合性を取っていくためにも、パーソルキャリアに必要な共通機能や開発者が利用しやすい仕組みを、独自に作っていく必要があります。

もう一つは、クラウド活用を推進すること。各プロダクトの開発チームと一体になって要件定義や設計をしたり、場合によってはアプリケーションとインフラという枠組みから脱却してワンチームの体制を作ったりと、クラウドの利用向上を仕掛けています。

 

――設計や開発から一緒に組むことで、スピード感だけでなく開発のクオリティも高められそうですね。

月島:最終的にはそこを目指していますが、まずは足並みを揃えることですね。開発チームには、インフラに理解がある人もいればそうでない人もいますし、これまでの経験やAWSクラウドの利用方法、セキュリティに対する価値観などはさまざまなので、価値観を合わせ、補完する役割が必要になります。

機能というのは利用ができてこそ価値を発揮するもので、利用できる状態にする為に運用や保守があります。「誰のために開発して、それがどのように利用され続けていくのか」というところを一緒に考えながら、運用や保守を見据えた開発をしていけたらと思っています。

 

――お二人はそれぞれ、どのようなインフラ環境を実現していきたいとお考えですか?

月島:大切なのは、開発のスピードを上げて事業を回していくための基盤を作り、整備、改善していくこと。グループITとの調整やルールの整備、利用者側との認識合わせを丁寧に進めながら、各プロダクトにあった環境を作っていきたいですね。

家城:スピード感のためにグループITからの独立を進めているとお話ししましたが、体制をパーソルキャリア内に持ってくれば当然その分コストがかかりますから、スピードとコストはトレードオフの関係にあると捉えています。全てを内部で完結させることが唯一のゴールだとするのではなく、スピードとコストのバランスを見ながら、最適解になる環境を目指していきたいと思っています。

 

さまざまな事業や組織と関わり、その成長を支える仕事

――ここからは、はたらくお二人にフォーカスしてお話を伺っていきます。まずは、事業の土台づくりを着実に進めていくインフラのお仕事のモチベーションややりがいを教えてください。 

家城:組織も扱っているサービスもだんだん大きくなってきているので、自分たちがそれらを支えているというところが一番のモチベーションになっています。

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また、今回のように「スピード感をもった環境整備が必要だから、ある領域をグループITから独立させて社内で完結できるように変えていこう」など、ダイナミックにやれるのが醍醐味かなと思いますね。

 

――月島さんはいかがですか? 

月島:私にとっては、幅広い事業やプロダクト、組織に関わってさまざまな景色を知れることと、事業会社だからこそ、目の前のものに長く向き合って思い入れが持てることだと思っています。

またAWSはプログラムを書くような形でシステムを作っていけるので、開発面の理解やスキルアップにもつながります。今回の共通機能づくりにおいても、開発経験者とも連携しながら、開発側の理解を深めて自分たちで作っていけるというところが一つのモチベーションになっていますね。

 

――大きなものを支えている分、関係者も多く調整が大変な場面もあるのではと推測していますが…。

家城:そうですね。特にグループITはホールディングス全体を見ているので、考え方にギャップを感じる部分はやはりあります。

例えば私たちから見ると「これはすぐにできる作業で、何かあった時のリカバリー体制がある日中にやった方がいい」と思える作業も、グループITでは「他の会社への影響も踏まえて、週末や夜間に作業をやった方がいい」と考えていたり。そこは対話の中で理解を示しながらも、正しく要求していく必要がありますね。

必ず自分たちのやり方を押し通すのではなくて、要求が通らなかった時のために自分たちでやれる方法を並行して考えたり、代替案も用意したりと、「いずれかの形で、今より少しでも前に進める」という考え方で理解を得ながら一緒に進んでいけたらいいなと思います。

月島:家城さんのおっしゃる通り、対象とする範囲が違うところに難しさはありますが、グループITはあくまで協力者です。

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今回、パーソルキャリアおよびパーソルホールディングスでAWS環境であるC-MACの共通機能を作るにあたっては、グループIT内のAWS推進部署と連携して進めている部分がほとんどで、ナレッジの共有をしたり、上手くいかないときに解決策を一緒に考えてもらったりもしています。今後も連携を強めていきたいですね。

 

事業や組織のあり方を理解し、「みんなのため」の事業貢献を

――お二人から見た、組織のKPT(Keep,Problem,Try)を教えてください。まずKeepはいかがでしょうか。

家城:パーソルキャリアの中での関係性ができてきたかな、というところですね。

月島:私もそう感じています。まだ組織化して1年弱ですが、関わっている開発側やグループITの人たちはとても協力的で、目先のシステムの話以外にもさまざまな知見をインプットしてもらえるような関係性になってきました。ここは維持していきたいです。

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後は、メンバーの意識の部分ですね。組織としてはインフラ基盤統括部の中にありますが、自分たちの扱う領域はインフラだけではないという共通認識をもち、プログラミングのスキルアップなど周辺領域の勉強も進められています。また「利便性とセキュリティは相反するものではない」という考えも根付いてきており、開発の利便性を高めるためにセキュリティ機能を実装する取り組みができているので、これを続けていけたらと思っています。

 

――お二人ともが、関係性の構築について前進している感触を持たれていますが、組織化から1年が経とうとする中で、役割が認められはじめたということなのでしょうか?

家城:地道にやってきた結果が認められてきたのかなとは個人的に感じていますが、まだ5合目くらいで、余地はあると思います。

月島:後はここからどうやって実績を出していけるかですよね。自分たちの取り組みを適切に発信して、その上で実績を残して強い信頼を得ていきたいところです。

家城:そうですね。しっかりと積み重ねていけば状況が良くなることは間違いないので、振り返った時に「ここをしっかりやってくれていたから今があるよね」という形で成果が見えればいいかなと思っています。

 

――ありがとうございます。続いてProblemはいかがでしょうか。

家城:運用をするにあたって、クラウドの場合は特に自由に際限なく使うとコストが大きくなってしまうので、運用方法を考えていかなければいけない、というのを課題として認識しています。

月島:私たちはグループITと役割が重なっているように見られますが、あくまで扱う対象が違うので、パーソルキャリア独自のルールや要件を整備していく必要があると思いますね。

 

――Tryについてはいかがですか?

家城:会社として、AWS推進グループと連携したクラウド化の推進を目標に掲げているので、これが少しでも前に進んでいくように取り組んでいきたいです。

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月島:AWS推進グループでは現在、C-MACをパーソルキャリアに特化させた形の、AWS基盤を新たに作ろうとしています。ホールディングスとしての要件もしっかりと踏襲しながら、独自の環境づくりにチャレンジしていかなければいけないので、内製力をあげられるようなスキルアップや採用をTryの要素として見据えています。

 

――環境の整備を軸に、コストや関係者との調整などさまざまな課題に向き合いながら一歩一歩進まれている、そんなお二人がどのような思いを抱いてこの仕事に取り組んでいるのか、最後にお聞かせください。

家城:「みんなのため」にインフラで事業貢献したいという思いが強いです。インフラはどうしても影に潜ってしまいがちですが、もう少し目に見える形で事業貢献をしていくことを意識して、臨んでいきたいなと思っています。

月島:役割としてAWS推進を担っていますが、それが自己満足な目的になってはいけないと思っています。事業やパーソルキャリアのあり方をしっかりと理解した上で、自分たちが出せる最大の価値を考えていきたいですね。

――ありがとうございました!

 (取材=伊藤秋廣(エーアイプロダクション)/文=永田遥奈)

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家城 一彦 Kazuhiko Ieki

テクノロジー本部 インフラ基盤統括部 システム共通BITA部 マネジャー 兼 データ共通BITA部 ゼネラルマネジャー

1999年に独立系SIerでキャリアをスタート。2007年株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に中途入社。派遣ビジネスの基幹システム刷新を成功させた後、IT組織の統括部署に異動。プロジェクトの成功率をあげるためのメソドロジー(方法論)の確立や、スキル標準の改訂を行い、IT組織の組織力強化に寄与。ITソリューションの活用を推進するITリサーチを担当し、2018年からデータ共通BITA部に異動。2020年4月よりゼネラルマネジャーに着任。

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月島 学 Manabu Tsukishima

テクノロジー本部 インフラ基盤統括部 システム共通BITA部 AWS推進グループ マネジャー

PCメーカーに新卒入社。その後、SIerを経て、自動車流通企業にてインフラ組織のマネジメントを経験。2011年よりAWSを中心に自社とグループ会社のクラウド化の推進や、データセンターの撤廃にプロジェクトマネージャーとして従事。2019年、パーソルキャリアに入社。現在はAWSを活用したクラウド環境の整備、移行推進を担当している。

※2021年4月現在の情報です。

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